外国人登録原票を必要とされる帰化申請者その他の方へのお知らせが掲示されました

 昨日、平成24年10月18日付けで、「外国人登録原票を必要とされる方へ」と題して、帰化申請や相続の際に外国人登録原票が必要とされる方へのお知らせが、入国管理局ドメインに掲示されました。

 これまでも、閉鎖外国人登録原票等についての請求について、法務省ドメインと、入国管理局ドメインの双方で、外国人登録法廃止にともなう請求の変更について独自に告知されてきましたが、今回の掲示を拝見したところ、それらの交通整理という意味合いがあるようです。

 というのも、必要とする情報が誰の何の情報なのかという事によって、行うべき請求の仕方自体が変わってきますから、制度改正後、これまでの数ヶ月間に、誤った請求が多くなされた可能性が非常に高いからです。

 一般の、素人の請求者本人にとっては、使う目的が帰化申請であったり、相続手続きであることまでは自覚していても、「帰化申請に誰のどの情報が必要なのか」「相続手続きに誰のどの情報が必要なのか」ということは全く理解されておらず、何を請求したらよいのかちんぷんかんぷんであることでしょう。

 それは今回のお知らせに、外国人登録原票に記載されていた項目の列挙が行われていることからも伺えます。
 要するに、何の情報が欲しいのかは少なくとも請求する前に考えた上で、無意味な請求をしないように心掛けて欲しいということです。

 確かに無意味な請求は、「本当に必要としている請求者(つまりは、急いでいる請求者)」が迷惑するので、当方としても、やめて欲しいところです。

 平成24年7月9日の外国人登録法廃止などの在留制度改正の前後に、日本に居住される華僑社会の間で、「将来、外国人登録原票が取りにくくなるかもしれないから、今のうちに家族全員の分を請求しておいた方が良い。」という情報がまわったそうで、実際に、相続や帰化などの差し迫った必要が発生していないにも関わらず、個人情報の開示請求を行った方が多くいたそうです。その人自身も必要もないのに開示請求した方から直接聞きましたから事実です。
 私は気が弱いもので、あそうですか、と聞き流したふりをしていましたが、7月9日を境にまず、閉鎖原票のデータ化を行う膨大な作業から始めないといけない中、ただでさえ、登録原票の検索作業が遅延するような馬鹿げた行為をしたという男に腹立たしささえ感じておりました。
 
 もともと、市区町村の外国人登録課を通して申請していた際には、2,3週間程度で交付されていたものが、現在あたりまえに6,7週間掛かっているというこの状況は、そのような意味のない請求が災いしていることは言うまでもありません。
 今日もその遅延状況を回復する為に、残業や人員配備が行われていることでしょう。「必要もないのに、自分の個人情報を請求するのは、正当な権利だ」と主張して行われた過剰請求のために、法務省で日本の税金が湯水のように消えていっているのです。

 昨日の入国管理局のお知らせが、良い効果を生んでくれたらいいのですが。 

 

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参考リンク:帰化申請必要書類(添付書類)

提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」