前回、「現時点での」法的取り扱いの中で、と言ったのは、今後、法整備を検討する価値はあるということです。
もちろん、精子提供による人工授精子の嫡出子出生届出を容認する、というだけでは、足りません。前回書いた通り、かえって不幸な結果となりますので、将来の相続の不安定さを考えるととても届出できないからです。
ひとつの解決策は、「精子提供による人工授精子は、出生時の母の夫の子とみなす」と確定させる法律を作ってしまうことであり、これは誰でも思い至ることです。
しかし、国会に持っていく中で千葉大臣の怨霊払いとなるのか政局となるのか、政治の思惑の中で本当の目的がずれていく可能性もありますし、何よりも時間がかかることでしょう。
また、子供の側から親を選ぶ権利を奪うことにもなります。天命による自然受精においても、もともと子供に親を選ぶ権利はないのですが、人事による受精であり遺伝学上の親が他にいることは間違いないのに子供に強制することの是非は議論し尽くしておかねばなりません。
もうひとつの解決策としては、「精子提供による人工授精子の嫡出子出生届出を容認するとともに、この嫡出子出生届のいつ親子関係を切られるかわからない不確定な状況を確定させることを「利益」ととらえ、嫡出子との養子縁組届出を受理する扱いとする」という案です。この方法でも、心と財産と双方とも守ってあげれるでしょうし、法務省通達で済むのではないでしょうか。
子供自身からの親子関係不存在確認の訴えと養子縁組の解消により、どうしても本人が望むなら父から解放されることも可能です。
父母と子供のメンタルを考えると嫡出子出生届出を容認してあげたいと私も願います。ただし、ヒューマニズムによる眩暈を廃して冷静に考えれば、嫡出子養子縁組の容認と合わせて認めることで初めて、私も賛成することができます。
PRもしておかなければなりません「嫡出子出生届出と嫡出子養子縁組届出のカップリング容認」というASC申請支援センター案に同意されて記事にされる場合には、せめて次のリンクを張っておいて下さい。
< a href=" http://kikajp.net/kikablog/" title="帰化申請ブログ" target="_blank" >帰化申請ブログ/性同一性障害の方の人工授精子嫡出子出生届出</a>
いずれにしても、GID法が施行されて久しくなってきたわけですから、父を待ち望む子は日に日に増えていくことと存じます。早々の対応を世の中全体でしていかなければなりません。
性同一性障害の方の帰化申請その1
性同一性障害の方の帰化申請その2
性同一性障害の方の帰化申請その3
性同一性障害の方の帰化申請その4
性同一性障害の方の帰化申請その5
性同一性障害の方の帰化申請その6
性同一性障害の方の帰化申請その7
性同一性障害の方の帰化申請その8
性同一性障害の方の帰化申請その9
提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」