帰化申請は土日のお仕事です。その1

 今日土曜日は、ASC申請支援センターの帰化申請相談会の日です。

 もうかれこれ10年近く、毎週土曜日の午後に帰化申請相談会を開催して来ました。

 帰化相談会は、毎週土曜日の、午後1時、2時、3時、4時の、4枠のみの受付となっています。

 私が土曜日に帰化申請の相談会を始めたのは、とくに雇用され平日にお仕事をされているサラリーマンの方が参加しやすいだろうという事と、私自身も平日の朝9時から夕方の5時半くらいまでは大抵市区町村や法務局、税務署を駆け回っていますので、官公庁が休日である土曜日は比較的コスト上のリスクが少ない事から、曜日を決定したのでした。

 当初は、JR環状線の駅前で行っていましたが、「行政書士は事務所以外にて相談業務を決して行ってはいけない。」という大阪府行政書士会の見解で、綱紀委員との話し合いにより、以後、大阪法務局隣のASC申請支援センターの事務所内ブースのみで、開催するようになりました。

 自分の事務所以外での「業としての相談業務」は違法です。

 「業としての相談業務」というのは、自分の事務所以外で相談を請けて相談料を徴収したり、自分の事務所以外で相談の後に依頼の契約をしたりすることです。
 それが日常化して続いているような場合には、綱紀案件となります。

 ホームページなどを拝見していますと、行政書士になりたての事務所さんが同じように土曜の相談会を始められるのですが、そのうちに、2週間に1度の開催になり、いつのまにか、日時の指定がなくなり、お電話により相談を受付けます、というような表示になって行かれるようです。

 果ては「出張相談いたします」という表示をしているところまで出てきますが、行政書士に限らず、ほとんどの士業の掟(おきて)として、登録されている事務所以外での相談や委任契約は禁止されていますので、出張相談の後にあらためて事務所に招いて契約をする、ということをきちんと守っていなければ、完全な違法行為で、綱紀案件となります。

 土曜日に相談会を開いたからとインターネットで告知しただけでは、決して、相談の方は来ません。

 行政書士になられたばかりの方は、相談者の行列が簡単にできると勘違いして、土曜相談会を真似られるのですが、毎週の相談会を続けていくためには、血の流れるような努力を続けていくことも必要ですし、宣伝広告の為のコストも毎月かなりの額を掛けないといけませんし、さらに、紹介案件の初回相談をできるかぎり全部土曜日に集中させて、初めて実現できるものです。当センターの仕事の半分以上は紹介案件とずっと前に相談に来られた方の再訪案件です。

 簡単に相談会が成功すると思ったら「甘すぎるわ!」と、2週間に1度、1ヶ月に1度開催となっていく、ホームページを拝見しながらいつも思います。

 

参考リンク:帰化申請相談会

提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」