帰化申請をする為に日本への国籍喪失届を行う

 今日は朝から京阪に揺られて京都ツアーです。

 帰化申請を行うために国籍喪失届を京都で提出する用事があるので、合わせて追送案件で税務署と市税事務所を回って法務局に向かいさらに別件の記載事項証明書を請求するのを1日で済ませてしまおうという魂胆です。
 夜7時には事務所で来週あたりには受付を済ましたい帰化申請の打ち合わせがあるので、なかなかの強行スケジュールになるかもしれません。

 ところで、「日本に」帰化申請をする為に「日本への」国籍喪失届を行うというのは奇異に聞こえるかもしれません。
 現在日本に戸籍を持つ人がどうしてわざわざ帰化申請をしないといけないのかと感じられる方も多いでしょう。

 しかし、いくら戸籍が日本に残っていても法律上国籍を失っている人は、日本人としての人権も失っていますし、原則パスポートも発行されません。日本に長期在留する為には在留資格が必要です。

 書類上、戸籍に記載されているだけでは、日本国籍を有しているとは言えないのです。

 もちろん、日本の戸籍に現在記載されている人が帰化申請を行う事はできませんので、帰化申請をする前段階として、もし本当に国籍を喪失しているのであれば国籍喪失届をしなければならないのです。

 ただ、国籍喪失届をすれば帰化申請ができると短絡的に考えてはいけません。
 懈怠の問題もありますし、何よりも国籍喪失届を行っていなかった理由や、喪失に至るまでの経緯と(法的な)喪失後これまでの国籍に関する行いも含めて素行は審査されます。

 国籍喪失届をしたはいいが、帰化が不許可になる可能性も大いにあります。
 また、本当に国籍を喪失しているのか根本的な部分も含めて、行政書士でも頭を悩ますのがこの国籍喪失者の帰化申請です。

 まあ、レア案件と言い切ってしまって間違いないですし普段めったにお目に掛からないのですが、今年は何故か年明けから国籍喪失者案件がすでに3件あって、ずっと頭を悩ませている次第です。