もう行政書士さんからの相談も有料面談相談しか受け付けません

 普段は落書き以下のゴミ文字列を垂れ流している当ブログですが、たまには、金を払う価値のある情報を流しましょう。

 今日は平日なのに帰化相談と打ち合わせが続いて終日事務所に貼り付いている一日でした。

 相談のひとつは、はるばる山口県岩国市からの帰化申請条件に関するご相談で、当初うちに電話を掛けてこられて「面談相談じゃないと話を聴いても意味がない!」と僕に一喝されて電話を切られ、その後電話でインターネットに出ている日本国じゅうの行政書士事務所に相談したそうなのですが答えが出ず、結局予約を取られてお越しになられました。
 山口県位なら日帰りで往復しても十分余裕があるのに、早朝に出発するのは身体が辛いと大阪にホテルを取って前日から泊まり込みで有料の帰化相談に見えられたのです。

 ところが相談中に電話が鳴って、僕が今日は事務所張り付きの関係上補助者に役所に回ってもらっているので、仕方無しに山口の相談者に謝って電話に出てみると同業者でした。

 今、相談中である事、行政書士からの又聞きの相談は受けられない事、相談したければ予約を取って申請者自身が来るなら受けらる事、どうしても同席したければ本人の了解の上行政書士の同席を許すこともある旨、手短に伝えました。

 実は、この電話を掛けてこられた行政書士さんには、ついひと月ほど前にも同じ事を申し上げて丁重にお断り申し上げているのに非常に厚かましい方です。
 先日は電話でのひとつの質問について丁重にお断りした瞬間に「もうひとつ聞きたいことがあるのですがいいですか?」と現在の法務局の面接取扱いについて聞き始められたという「物凄い」人です。

 そして、今日。
 この人からは、この半年間で今日を含め6,7件の帰化申請に関する相談をしてこられました。

 覚えているだけでも、法務局の待合室で2件、行政書士会の会合で1件、駐大阪韓国総領事館の待ち合いで2件、電話を掛けてこられたのが2件。
 それでいて後で顔を合わせても、もう知らん顔、お礼はもとより、上手く行ったかダメになったかすら報告の「ほ」の字もありません。もう僕は怒りモードに入っているので、今後報告があっても何があってもこの人に関する評価を変更することはありません。

 この行政書士から初めて帰化の相談を受けたのが法務局の待ち合いでした。僕はお人好しににこにこと回答して差し上げ更にそれ以外の注意点までアドバイスしてあげたのに味をしめたのでしょう、それ以来僕の顔を見かけると僕が急いでそうとか表情がどうとかお構い無しに「聞かなきゃ損」のように寄ってきては、「法務局に聞きにくい質問」の解決窓口に利用して下さいます。
 もちろん、僕に相談すると法務局に聞きにくい案件のほとんどに道が見つかりますから、さぞ便利なのでしょう。

 でも、お礼も報告も何も無いので、恐らくは本人は”相談した覚え”さえないはずです。
 世間話なのでしょうね。

 正直言うと僕は本当に気が弱い正確なので、顔見知りの行政書士等が電話を掛けてこられたら、心の中では同業者からの帰化申請の相談に答えるのは狂い死にしそうなぐらいイヤであるにも関わらず、だいたいちゃんと答えたりお節介に叱咤したりして来ました。

 そして、後で後悔することもあります。

 僕は性格はセコイです。金銭に関する執着心もあります。
 正確に言うと、僕の生活の「唯一の」手段である帰化申請に関するスキルを、家族のために守らなければならない責任と義務を理解し毎日葛藤しているのです。

 それを簡単に聞きに来る者は全て、家族と私をあやめに来ているのと同義だからです。

 ところが、人間というものは非常に狡猾な生き物ですから、「帰化申請についての情報は大事なものだから教えられるか、ボケ!」とののしられただけでもレベルアップしてしまいます。
 行政書士業務に関する情報や知識が大事なものなんだと、心から気が付いていない人が大半である中、それに気付く事は、業務に関する情報自体や知識自体よりももっと重要な勉強であるからです。

 だから、優しく教えてしまった時だけでなく、ケンモホロロに断った時でも、何でライバル予備軍である他人のスキルアップやレベルアップに貢献せんとあかんねんと、後悔するわけです。

 自画自賛しておくと、僕は開業した当初から情報というものの価値を知っていましたから、僕に情報も知識もひとつもない時からすでに高いレベルで仕事をしていく心構えがありました。
 だから、なんとか生きながらえて来れた。

 これまで得て来た知識はひとつ残らず、ただで得たものはありません。
 ここでいう「ただ」という意味の中にはもちろん3分話しただけで1時間分の相談料を払うという常識的なお金の話も含まれますが、それ以外にももがき苦しんで知識を得るという意味の方が強いです。
 だいいち、相談料を払ったからと言って、知識が得られるものではありません。
 相談料ごときで、命と同意義の知識を分け与えられるはずがないからです。
 それでも、払う。
 もがき苦しんだ末に自分の力の無さにほとほとあきれ返り、恥ずかしげもなく他の人の懐に自分の意図するものがあるのか探るだけのための料金が、専門家間の相談料というものです。

 今日は、電話で相談したいと思って連絡してこられた帰化希望の外国人の方本人が「面談で無いと本当に意味のある答えが得られません」とにべも無く断られ、他の事務所に電話をかけまくったあげくどうしようもなく予約を取られ遠い大阪まで新幹線に乗りさらに宿泊し3時間ほど相談され規定の相談料も支払い、さらに今すぐには帰化申請できない事が判明し、今後何を守って暮らしていけば良いかの指針をいくつかアドバイスされ、それを守った上で当事務所に依頼して帰化専門の行政書士が担当すれば最短いつぐらいに申請が出来そうだと告げられ、結局、「ちょっと相談するだけのために」交通費と宿泊費と相談料で5万円くらい掛けられた相談者と面談していました。
 それでも、どこの事務所でも何の道も見えなかった方だったので、すぐ申請できないにも関わらずアドバイスを受けてすごく喜んで帰られました。

 一方で、その相談者と面談している最中に、世間話のように掛けて来られた、いつも厚かましい方からの電話に、相談中から、次の帰化申請者との打ち合わせの間から、夜に仕事している最中も、寝るまで腹が立って腹が立って収まらず、人生の中で僕がこの怒りを忘れないようブログで書いておきます。
 本人が読んでスキルアップしてしまっても構いません。

 同時に僕は、平等意識というのも、合わせ持っています。

 これから、この厚かましい行政書士からの相談だけを断っていたら、この厚かましい行政書士いじめとなりかねないので、他の行政書士からの相談も一律、受けないようにしようかと考え始めています。

 もちろん、この厚かましい行政書士の方は、他の礼儀正しい行政書士と違って、「何度も何度も自分の都合の悪い時だけ相談してきて、あとは、知らん顔」という素行だけで、他の人と「差別」するべき合理的理由はあるのですが、じゃあ、線引きをどこに持って行くねんという細かい事を検討していくのがしんどいと思っているのです。

 これから、初めて僕に相談してきたのに、帰化申請者以外の方からの相談は受けない、と断られる行政書士の方がいらっしゃったら、この厚かましい行政書士のおかげだと思って下さい。

 まあ、もともと僕のカラダの中には、どこにも何の役立つ情報もありません。
 悩み事があれば、行政書士の方は答えを自分で探してください。

 僕は、ほぼそうして来ました。