大阪で安いとか激安とかをうたっても帰化申請の依頼は増えません

 行政書士事務所を始めて、とくにインターネット上のホームページを持ち始めた頃は、行政書士業務の報酬の相場もわからないので、なんか他のホームページの最安値のちょっと下あたりの金額を設定して、お客さんを募ってみようとやってみる方が後を立ちません。

 かく言う私も、十数年前の士業のインターネット黎明期には、同じような事を考えて試してみました(笑)。

 駅の電飾広告を上げ、新聞チラシも打ち、インターネットのホームページも公開しているのに、電話はあまりならない。なんとか、たまになる電話を確実に仕事に結びつけるのに必死でした。
 もっと沢山電話が鳴る手段はないものだろうか?
 もしかしたら、うちの値段が高いのかしら?
 どうしても、そんな疑心暗鬼にかられます。
 その結果、「大阪で帰化申請が安い!」とか「激安 行政書士事務所」をうたって、帰化申請の料金を10万円台の前半まで落としたら、もっと電話が来なくなってしまいました。

 やはり、世の中で帰化申請の依頼をしようと考えている方も、アホじゃない。
 人生の大事な転機だし、良い事務所に頼む事を真剣に考えている。

 値段の安い”理由”を、簡単に「見透かされて」しまったのですね。

 そりゃ、安いわ、若いわ、開業したばかりだわ、事務所は自宅だわ、というので、まあ当時の私が「大したことない」のがバレバレだったのでしょう。いくらそれらをホームページには乗せていなくても、依頼者の方もやっぱり大事な申請なので、結構こちらの事を良く研究して来られます。「ご自宅」がご近所でしてね、なんて突然言われることもしばしば。

 もちろん、帰化申請の相場なんかも良く調べています。

 わざわざ「業界最安値でがんばっています!」なんて書き添えた日にゃ、「業界最低レベルなんだろう」とディスプレイの前で笑われていたかもしれません。
 だからこそ、最安値でも何でもない、申請支援センターにお越しになられるのでしょう。

 とくに大阪の依頼者の方は、そのへんの事がよくわかっていて、「手頃感があるけれど激安じゃないので、ASC申請支援センターの相談会に参加する事にしました」とおっしゃる方が少なからず居ます。

 激安の新しい行政書士さんに教えておいて差し上げたいのですが、ただでさえ依頼が少ないのに値段が安ければ、いつまで経っても事務所も持てないし、これじゃ俺の人生終わりだなと、ちゃんとした当時の行政書士業務の相場に戻したら、多くはないが何とか食べて行けるようになり、それを続けて行く中、帰化申請についてはASC申請支援センターと、同業者からも相談を受けるようになれました。

 まあ、やっぱし一攫千金というのはないので、地道に評判をあげることと、同じ帰化申請をしている他の行政書士事務所ができない「技」をいくつも編み出すことが、長寿の秘密かもしれません。ASCの帰化申請業務は「やっていることが、よそと全然違うんですよ」と言うことを胸を張って言えます。

 ただ、そうなれるまでは時間もかかるので、安売りして生活ができずに目標にたどり着けなければ元も子もありません。
 いつまでもお小遣い稼ぎではなく、しっかりした業務でしっかりした稼ぎをあげてください。

 そして、廃業されるときは、ちゃんと安売りで破滅したサイトはキチンとたたんで行ってくださいね。