帰化申請のための韓国戸籍訂正(家族関係登録簿整理)

 申請支援センターの相談会でも比較的よくある質問のひとつに、「帰化申請をするために」韓国の家族関係登録簿記録事項の訂正など家族関係登録簿整理(旧、戸籍整理)をするべきですか?というお悩みがございます。

 「家族関係証明書の父母の名前が違っている。」
 「自分の生年月日が違っている。」
 「性別が間違っている。」
 「韓国戸籍に自分が掲載されていない。」

などなど、訂正すべきかどうか悩んでおられる事項の種類はは非常に多くあるのです。

 すべきかどうか、ということに対する回答は、それぞれの状況によって千差万別に変わってきます。

 行政書士でも、本国戸籍に自分が載っていなくても帰化申請の際に何もしなくてもよい、と誤った知識を信じている方がいますが、帰化申請が受け付けられるかどうかということと、就籍の手続きをすべきかどうか、ということは全く、違う話ですので、内容をよく吟味せずに回答することで、行政書士としての寿命を縮めることになることもあります。少し帰化申請をかじりだした際におちいる錯覚です。

 個別の案件として、放ったまま帰化申請をしてしまうことが、どのような結果となるのかという選択肢(本来は「選択」の余地などないのですが)をきちんと申請者本人に提示をして、理解を求めることがプロの務めです。

 いずれにしても回答は、個別案件の家族関係登録の状況によって変わってくるのですが、ただ、ひとつ確実にアドバイスできることがあります。

 それは、家族関係登録法や就籍特例法によって戸籍を訂正したり就籍の手続きを行っていったりするのは「帰化申請のため」ではないということです。

 「帰化申請のため」とか、もっと端的に言うと「帰化申請を有利に進めるため」に、何かアクションをするというようなレベルの考え方は、きっぱりと捨てることです。

 大事なことは、「今後の人生のために」どうすべきか、あるいは、しなくてもほとんど問題がないのか、という判断です。
 そして、そのためには、法律や過去事例に関する豊富な知識を身に着けなければなりません。
 また、さまざまな人生経験も必要なことでしょう。

 

参考リンク:帰化申請の必要書類

帰化申請の条件/韓国戸籍等に齟齬がないこと

提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」