帰化申請で問題になるのは日本国内の税金だけではない

 厳密に言うと帰化申請の素行条件で問題になるのは、原則、日本国内の税金です。
 じゃあ、標題と違うじゃないかということですよね。

 しかし気を付けないといけないのは日本に居住地がある限り海外で稼いだ所得にも海外にある資産の相続でも日本の税金が掛かって来るということです。
 それが標題の「日本国内の税金だけじゃない」という意味です。 

 但し、海外で税金を払っている場合には2重に課税されるのは本人も酷なので控除される事はあります。
 その事を海外で税の申告をしていて納税をしているからといって日本の税務署に申告の必要が無いと勘違いしている場合があります。日本に申告をした上で日本の税法上の基準で足りない分は納めなければなりません。

 申告した上で充分に税を徴収されており不足額がなければ日本での納税は必要ありませんし、帰化申請の素行条件上もなんの問題もありません。ただ、過払いでも、もちろん日本の国から税金が戻ってくることはないです…。

 以上が、日本国内の税金の話です。

 日本国内の税金に関係しない海外のこまごました税の全てが適切に支払われているかどうかなどはあまり俎上に登らないですし、日本の役所としては精査しづらいものがあるでしょう。(ただ、当方からの申請では状況に応じて任意提出することがほとんどです。)

 ただ、全く気にしなくてよいかというと、海外での税金が国籍条件に関わってくることも多く、素行条件などの一つの条件上のことだけで予断は許さないのが帰化申請です。