先日、自分で帰化申請を進めようとした方から涙ながらにお電話がありました

 少し前の話ですが、先週末、自分で帰化申請を進めておられた女性から、涙ながらのお電話がありました。東海地方の某法務局管轄内に居住されていらっしゃる方です。

 電話を取ると既に泣き声でいらっしゃり、いきなり、「法務局で交通違反が多いから帰化申請がダメだと言われたんですが、ダメなんですか。」と唐突に話しだされました。

 まあ、素行条件上、法務局がダメと言っているものはダメでありますし、実際のところ、交通違反でダメになるというのは「よっぽど」マナーの悪い方なので、自業自得であり、今後当分の間、真面目にがんばってみてから、真剣に前に進めたければ、当方の相談会にご参加されることをおすすめしました。
 今、ダメな方でも、経験のある行政書士から指導を受ければ、帰化申請ができるようになるまでの期間を短縮できる場合があるからです。

 電話で交通違反だけをお聞きしても、全く意味のないことであり、会って1時間程度話を聞かないと対策の立てようがありません。愛知県あたりの方は平素より普通に申請支援センターの相談会に参加されています。お越しになられた方々の話では、わざわざ新幹線に乗らなくても近鉄で名古屋から大阪まで2時間だそうです。もちろん、たった51分の新幹線で来られる方もいらっしゃいます。
 新幹線で来る人は、人生の一大事に交通費などたいした出費じゃないとおっしゃられます。確かに、この人生のターニングポイントで交通費の節約を気にかけないといけないようでは、もともと帰化申請の生計条件を満たしていないのかも知れませんね。

 しかしながら、本人はあきらめきれない様子で、「もともと、交通違反については正直に法務局に話をしていて、前向きに進められそうだという話だったので、法務局に何度も足を運び相談して来たのだが、運転記録証明書を取得して、今日持参して見せたらダメだと言われた。」と話されましたので、日本で一番恣意的な取り扱いをされていると悪名高い法務局であることで少し同情もあり、意味のないことですが、運転記録証明書に記載されている内容を聞いてみました。

 すると、確かに違反回数は少なくはないのですが、私の経験上は、(特別永住者の点数計算では)交通違反「のみ」によって受け付けられないレベルでもなさそうでありました。
 面談して話をお聞きしてみないと何とも言えませんが、電話の中で思想条件上、気になる部分もあり、もしかしたら、交通違反プラスアルファの他の理由と合わせての受付不適合判断があったのかもしれません。
 いずれにしても電話での相談ですから全くあてになりません。

 しかし、運転記録証明書の内容及び電話での話しぶり、私の経験から感じる「勘」では、この案件は法務局に行く前に、初めから帰化申請に慣れた行政書士に相談していれば何とかなったような気がしてなりません。

 初回相談時から、話すべきでないことを話し、話すべきことを話さなかったようなことが重なって、法務局との話が決裂して行ったのではないかと存じます。
 ある意味、「帰化申請を自分でやってみよう!商法」の被害者かも知れません。

 

参考:帰化申請の条件

提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」