平成28年のマイナンバー制度に合わせた駆け込み需要で少し帰化申請数が増えたせいか、全体的に帰化許可までの期間が非常に長期化している昨今です。
ただ、マイナンバーの駆け込み需要での増加といっても、結局総数としてはひと昔前の帰化申請数に比べたらたいしたことのない申請数ですから、むしろ、昨年の身分関係の書類が増えた事と総務省勧告で内部工程が増えた事の方が長期化の本当の原因ではないかと考えています。
いずれにしても、うちからの申請でも結構長くなっている案件は多いのが実情です。
どの申請もそれぞれが大事で気持ちは急いでいるのですけれども、中には諸事情から「この申請は何とか早く許可に漕ぎ着けなければならない」という案件があります。
このような案件で、願い通り早く許可になると、本当に胸を撫で下ろします。
2月に許可になった案件の中にも、高校から大学に進まれる学生さんの申請があり、大学入学前、できれば、高校卒業前に許可にしたいという思いがあるものがありました。
ただ、特別永住者でもなく、様々な複雑な事情も抱え、ご本人には春まではあきらめてください、と言っておりました。
さらに、在留期限も迫っているので、在留更新手続きも視野に入れて進めておりました。
でも、法務省の大岡裁きがあり、全体的に長期化しているこの時期に関わらず6ヶ月程度で日本国籍を取得することができました。
ここのところ、数件同じような期間で許可になったものが出ました。
今から考えれば、早まった案件は、それぞれに早まる事情があったかなという気がします。
一方で、それらの案件も遅くなる事情もはらんでいました。
行政書士の力で早くなることは、帰化申請では一切ありません。
裏技はあっても、私自身は封印しています。
決して使わないから裏技です。
ただ、腕の良い行政書士にできるのは、普通に本人や帰化に詳しくない行政書士がやっていたら遅くなるだろう部分をカットし、帰化申請の受付までや許可までが「遅くなることを防ぐ」ことだけです。単純にそのための手段やポイントを知っているということだけなのかも知れません。
そして、真面目にこつこつと同じ苦労を繰り返していると、なぜか、ここ一番で神様が実らせてくれるわけです。
自画自賛しだすと止まらなくなりますので、やめましょう(笑)。
うちからも多くの申請が、思い通りに許可にならずに、一日千秋の思いで帰化の許可を待ち焦がれているわけですから。