申請支援センターでは帰化申請の書類収集と作成だけの仕事は原則受任しません。
特にそのようなご希望のお電話は申請支援センターの評判を聞いて遠方から「何とか書類の作成だけでもしてもらえませんか?」と掛けて来られることがほとんどなのですが、基本的に面談でお会いしてもいないような場合には人間関係さえ出来ていませんから「帰化申請」というような人生の全てを正確に把握しなければならない手続きでは、エエ加減に書類だけ作っても何の意味も無いからです。
電話やメールで簡単に話をするだけで「書類だけ作りまっせ~。自分で提出してきなはれ~。」と安請け合いしてくれる事務所は、あまり誉められたものではありません。
そう豪語した私も、稀に書類収集と帰化申請書類の作成だけを請ける事があります。
今日も土曜の帰化相談が終わってから、近々九州の法務局にご本人が提出される帰化申請書類の提出時の打ち合わせをしたばかりです。
ただ、この方の案件は、もともと三人兄弟の長男さんの申請時に九州に住む親御さんからご相談があり福井に住む長男さん本人がわざわざ大阪に出向いて相談に見えられてからのお付き合いで、その時の帰化申請がたいへんスムーズに進んだと非常に気を良くしていただき二男さんの帰化申請やそれ以外の手続き等も次々にご依頼いただき懇意にしていただいているご家庭です。
その三男さんの帰化申請なのですが、家族関係などはある意味ご本人よりも私の方が詳しくなっていました。
家族関係に続いて注意しなければならない生計条件や素行条件についてもご本人の状況は親御さんからも詳しく聞かされている上で本人のインタビューを済ましました。
もう非の打ち所がないくらいの真面目なご家庭でいらっしゃるので、今回は九州と大阪の交通費のご負担を軽減するため、特別の特別に、本人申請を承諾しました。
ただ、はっきり申し上げて、本当は私が出向いて帰化の受付を片付けてしまう方が何倍も気楽なのです。
遠隔操作で、ご本人にレクチャーしながら、大事な部分を「心で理解」していただくのは、普通の申請よりも何倍も何倍も大変なことです。
よく、自己申請なら、値段が安くなるというような行政書士事務所がありますが、法務局に足を運ぶから大変とか、法務局に行かないから楽とか、そのような考え方は、絶対にあり得ないことだと思います。
「帰化申請が無事に許可になること」
足を運ぼうがどうしようが、それが目的なのです。
私はむしろ、ご一緒しない時の方が、追加料金をいただきたいくらいですね。