帰化申請の不許可案件の再申請の難しさ/その1

 日付は変わってしまいましたが、今日は東京法務局で数年前に不許可となった方の帰化申請の面接がありました。

 真面目な方で、前回はいちど自分で聞きに行ってみようとご本人が法務局に行ったところ、たまたま応対してくれた方がお父さんのお知り合いであった事もあり、前回は行政書士に依頼せずに自力で帰化申請を行われた方でした。

 しかし、面接も済み法務省に送られた後で、見事に不許可となられたのです。
 もちろん、些やかなコネなど何の意味もありませんし、本人もそのようなことは望んでいらっしゃいませんでした。

 僕の記憶では、前回、不許可になる前に取り下げを勧められた前後に初めてご連絡をいただき、回答内容の正確性が全くなくなるので当方は電話相談を一切行っていないのですが、どうしてもと仰るので、一般論でしか答えられない旨も充分に理解された上で、1時間を越えるごとに5,250円(当時。現在は1時間を越えるごとに5,400円)の相談料を支払って話を聞きました。

 残念ながら私が電話で聴取した内容では帰化条件に「明白に合致せず!」、100%許可になる見込みはありませんでした。受け付けられることがおかしいくらい、明白な瑕疵がありました。

 しかし、そのお電話では法務局から「法務大臣に送ってから絶対不許可になるとまでは言えず、送ってみないと何とも言えない。」と言われたというのです。

 また、一番気にしていらっしゃった事は、法務大臣に送付した後で「取り下げではなく不許可」になった場合に再申請ができるようになるまで長い年月がかかる、という情報をインターネット等で知っておられ、法務局からも同じ事を言われたので、不許可時のリスクについても悩んでおられたのです。
 確かに、取り下げずにいったん不許可になってしまうと長期間再申請することができなくなるというのは真実で、法務局から取り下げを勧められた場合は素直に取り下げた方が良いことは間違いありません。

 数年前に私が電話で申し上げた回答は、次の通りです。

  私の帰化申請に関するキャリアにかけて言えますが、法務局が「送ってみないと何とも言えない」と言おうが言おうまいが、あなたは明白に帰化条件を満たしていないので1,000%許可になることはありません。

 しかし、法務局が「何とも言えない」とまで言ってくれているのなら、あなたが望むのであれば、取り下げずに置いておく事も選択肢のひとつに入れて問題ないでしょう。

 今回の申請は受け付けられること自体、1億%おかしい申請です。
 しかし、受け付けられた経緯を考察すると、コネクションなどどいう理不尽な制度は日本の世の中に一切存在しませんが、法務局の相談員と近い関係にあることで、あなたの素行をはじめ幾つかの帰化条件について他の申請者よりも正しい情報をつかめる状況に法務局があり、その掴んだ正しい情報こそが帰化を許可するに合致する方向であれば許可になることもある事は、長年衆議院秘書をつとめてきたASC申請支援センターの経験から理解しています。

 しかし、あなたの帰化申請が許可になる確率は全くの”0″です。

 これは帰化申請の専門家としての看板にかけて言えることです。
 法務局が「わからない」と言っても、ダメなものはダメです。

 また、長年衆議院秘書をつとめてきた中で、どんなコネクションがあっても、日本国の正当な政治おいて、不正が入り込む余地の無いことをお伝えします。それが大阪の中馬塾出身者の末席を汚す人間の知っていることです。
 それを越えた配慮は、たとえうまくいったところで「違法な陳情」ですから、いずれ糾弾されることでしょう。

 一方で、取り下げず不許可になった時のリスクは実際に存在します。
 ほとんどの不許可案件で、再申請まで10年近く待たねばならない事が多いです。
 しかしながら、今回の不許可になる理由と経緯を慎重に考えてみれば(不遜ながら不許可になることを前提にお話ししていますね)、「アナタのバヤイに限って言えば」、たとえ不許可になることがあっても、申請支援センターが予定する次回帰化条件を満たす時期が来た時には、全くリスク無く再申請する事ができるでしょう。

 結論として、取り下げても、取り下げなくても、「あなたのケースに限って言えば」変わらないわけですから、法務局が「よくわからない」と言ってる限りは、それにかけてみたら良いでしょう。

 でも、1億%、不許可になります。

 非常に、(「非常に」という意味わかりますか? 断腸の思いということですよ)、心苦しい回答でしたが、それが僕の判断でした。

 その後、本人は僅かな希望にかけられた結果、私の予言通り、見事に不許可になられました。

 そして、この度、取り下げないリスクが無い言った責任を取れ!と言うことで、高いリカヴァリー料金を払ってでも、申請支援センターにご依頼になられた訳です(笑)。

 リカバリーの難しさについて、まだ何も書いていませんが、仕事の合間なので、とりあえず、終わります。
 本当は、再申請案件での面接時での留意点など書こうと思っていましたが力尽きました。

 また、後日、続きを書きましょう。

 気になる方は気が向けば、下記をお気に入りにでも入れておいてください。

 http://kikajp.net/kikablog/

 帰化に関するノウハウをあまり書きたくないのですが、つい口がすべる性格は直しようがありません(涙)。