帰化許可後に中国系日本人も朝鮮系日本人もありません

 今年の6月に「帰化をしたらみんなただの日本人」という記事を書きました。

 帰化が認められて日本人になった以上は、中国系日本人とか韓国・朝鮮系日本人とかアフリカ系日本人とか、そのような区別はありません、みんな「ただの」日本人なんですよ、というのが記事の趣旨でした。

 ところがちょうど先日、この何々系日本人に関連する出来事がありました。

 先週、帰化相談会をさぼって(笑)カラオケ大会にうつつを抜かしていた記事を書いたところですが、そのステージでのインタビュー中にあったのです。

 このカラオケ大会は、実は異業種交流会でもあって、曲に入る前に自己紹介とワンポイントPRの時間がありました。

 「私の仕事は帰化申請といって日本国籍を取得するお手伝いをする仕事です。」とお話ししましたところ、 MC(司会)の方から「色んな国の方の帰化申請を扱っているのですか?」と尋ねられたので「国籍問わず様々な国の方の帰化を扱っていますよ。」とお答えしました。
 するとMCの方が「この社会のグローバル化にマッチした素晴らしいお仕事ですね。」と持ち上げてくださって、「これからはアフリカ系日本人とか、ヨーロッパ系日本人(アングロサクソンと言う意味か?)とか、色々な日本人が増えて、バラエティー豊かな国になっていくのですね!」とコメントされました。

 MCは「人種のるつぼ」と表現される米国型の移民国家をイメージして悪気なくおっしゃられたのでしょうが、「~系日本人なんて概念は必要ない。日本人はみな日本人として、誇り高く、心をひとつにして、幸せに暮らしていく日本であって欲しい。」と願う私には、この「何々系日本人」という言葉がひっかかりました。

 ステージ上ではありましたが、「世の中に、何々系日本人というのはありまへん。帰化したらみんなただの日本人です。」と訂正しておきました。ただ、私にしては、シャキッとした物言いでなく、フニャフニャしたレスの仕方でしたのが、後からビデオを見て悔やまれます(笑)。

 いずれにしても、移民政策は、新しく日本人になられる人と、もともとの日本人である人との調和をどのように実現していくかを帰化政策の上でよほど真剣に考えて、未来予想図を作成しておかなければ、国を滅ぼしかねない問題を秘めています。

 帰化の現場の真っただ中にいる中で感じることは、帰化する人は、個人的能力としては、もともとの日本人よりもはっきり申し上げて何倍も強い人ばかりです。異国の地である日本で生きていく力がある時点で、生まれた土地にしがみついている私よりも数倍生命力があります。
 特別永住者の方は違いますよ、3世ともなれば日本人と同じようにフニャフニャです。

 一方で、日本の国の強さは、そのフニャフニャの人々が比較的同じような事を考え同じような夢を描き、決して共産思想ではないが、団結することで大きな力となっていることです。

 しかし、「グローバル化」のひと言を、まやかしのように信じて、国民ひとりひとりが「考えることを放棄」するとえらいことになります。

 まあ、やはりここは「日本人はひとつ」政策で行くのが良いと、私は信じます。

 件のカラオケ大会のインタビューといえば、最後に「○○と言えば、○○○!」というフレーズを出場者が自由に決めると会場全員で3回唱和してもらえるという特典がありましたので、もちろん、「帰化申請と言えば、ASC!(Application Support Center)帰化申請と言えば、ASC!帰化申請と言えば、ASC~~~!」と申請支援センターの宣伝を大声でやらかせていただいて、本番の歌になだれ込んだのでした。