帰化申請では良心的な行政書士事務所の場合には、官公庁に支払う手数料はよほどイレギュラーな出費がある場合を除いて帰化申請料金に含めてくれる場合がほとんどです。
帰化申請では絶対必要な書類、作戦上提出すべき書類、提出した方が良い書類、調査のみの為に取らなければならない書類など、収集する意味合いが書類によって違い、結局法務局に提出することになる帰化書類は右記の中で絶対必要な書類と作戦上提出すべき書類だけで、へたすれば素人の方など絶対必要な書類のみとなるわけです。
一般の方の中には調査のみの為に取得する書類の意味など説明しても全く理解できない方も居て、だからといってその調査は書かせないものですから行わねばならず、「提出しない書類の手数料まで請求され、『後から』予定していない金額になった」と口論になりかねないので、あらかじめ予算組みをして受任の際に金額を納得してご依頼頂くために、「長く帰化申請業務を専門に行っている事務所」では、ほとんどの手数料は帰化申請料金に込みの値段設定となっています。
異常に安い価格で宣伝しているところは、大抵手数料別としていて、これは自分で帰化申請を行ってもかかる金額です、と言い訳しています。
実費を精算すること自体は違法でもなんでもない当たり前の事で何にも悪くないのですが、この帰化申請という仕事に限って言えば、結局「自分で帰化申請を行った時の書類」、つまり法務局から言われたのみの書類を提出するだけになってしまい、そこには行政書士としてのテクニックもノウハウも存在しない帰化申請となってしまいます。
行政書士事務所自身の税務上も、手数料込みにすると預り金処理できないので、所得税を余分に払わなければならず台所事情は非常に苦しいのですが、帰化申請者のその後の人生が平穏になるよう、帰化申請を確実で安心して進めていけるように、良心的な事務所は手数料込みの金額を提示しているのです。
ところで。
ここからが本題ですが、官公庁手数料込の料金設定をしている行政書士事務所では、数々の官公庁手数料の領収証は行政書士が負担し経費処理していくわけですから、名義人が記載される以上は行政書士事務所にしてもらわねばなりません。
各税務署が発行する所得税等の納税証明書を請求した際の領収証については、昨年までは小さなレシートだったのですが、今年から仰々しいそれもA4サイズという行政書士法規定の当方の領収証とタメをはるくらい無駄に大きいものになりました。
ところが宛先名義は原則申請者本人となり代理人である行政書士宛には発行してくれず、代理人として行政書士名を併記してくれる税務署と併記さえしてくれない税務署とまちまちでした。
そのたびに僕自身の確定申告の話をして、預り金ではなく僕が経費負担しているんだから僕の名義で交付してくれと喧嘩腰で請求するのですが、認めてくれたりくれなかったりして、さらに認めてくれるにしてもこの忙しい中時間がかかったりするので、そのうちに根気が尽きて、最近は申請者名義で仕方ないとあきらめてしまっていました。
しかし、おとといe-tax請求のフォーマットを眺めていて、領収証名義に僕の名前を表示させる「裏技」を思い付いて、さっそく実行してみましたところ、ビンゴ!
とくに税務署で喧嘩せずに当方の名前が入った税務署領収証が発行されました。
帰化申請者の方には直接関係ない話でもあり、裏技の極意は教えてあげないっ。