手前味噌になりますがASC申請支援センターで帰化申請のお手伝いをしてくれている補助者の人は本当に真面目で能力がある方です。
行政書士法上、帰化申請に関する全ての業務を補助者にさせることは「丸投げ」と言って非常に厳しく禁じられており補助者自身も行政書士も処分されますから、依頼者との相談部分や法務局との折衝の部分はよほどの事がなければ私自身が行ないますが、それ以外の部分はもう全てと言って良いくらいコツコツとこなしていってくれます。
様々な証明書の収集から韓国戸籍や英語の証明書の翻訳、場合によってはドラフトの申請書の作成までドンドン仕事を進めてくれます。帰化申請の知識もそこそこある補助者が電話を受けてくれるからこそ相談予約も取れるのかもしれません。広告宣伝の手配や備品管理も結構任せっきりです。
僕が1ヶ月にする仕事のうち、月に帰化申請延べ5件分くらいは補助者の労働で成り立っているのではないでしょうか。
と言うことは、20万円の帰化申請案件であれば5件で月100万円、15万円程度の単身帰化申請案件ばかりでも5件で月75万円は本来の補助者の取り分です。
実際に補助者が独立して、自分で行政書士事務所を構えればとりあえずはその100万とか75万とかが収入(売上)となるわけです。現実には、独立した場合にはそこから事務所家賃や人件費、諸経費と諸々の出費が出ていくので、所得額としてはそれらが削り取られた額が残るだけですが、その人の労働の成果という意味では収入ベースで褒めてあげたいところです。
ただ、悲しいことですがさすがに月に75万とか100万といった給料を補助者に払ってあげることはできていませんので、頑張って申請まで漕ぎ着けられた帰化申請の数に応じて、毎月ささやかに手当を増やしてあげるのですけれども、それでも補助者が一生懸命働いてくれた労働の価値の少なからず部分を僕が取り上げてしまっていることは理解しています。搾取に他ならないのかもしれません。
ただ、補助者が働いてくれた分そのままが僕の仕事が楽になるかといえば、そうでないところが行政書士業務の難しさで「全部目を通し、重要部分は全部指示しなければならない」ため、書類収集以外の例えば書類作成などは結構補助者にやってもらっても自分で全部するのと同じくらい大変なのですが、そのことは時間があればあらためて書きます。
でも、搾取と言われれば搾取かもしれないので、平素より、ご免なさい、ご免なさいと手を合わせています。
それでも謝り足らない心苦しさは、夏のボーナス時に少しでも上乗せして忘れさせてもらうしかありません。僕はすごくケチですが、払わんとあかんものは払います。
補助者の仕事の成果は、恣意的にそのときの気分で決めてしまうことのないよう、きちんと規定しています。長く頑張ったのにボーナス前の状況が悪かったりして評価が下がってはかわいそうですし、逆にボーナス時期の売上が上がって僕の気が大きくなって払いすぎてしまうのはもっといけません(笑)。このへんがケチのケチたる真骨頂です。
いずれにしても、本人も僕も納得できるものでなければならないということです。
例えば、昨年来、別のサイトでたまにブログ記事を書いてくれたりしていますが、これもタダで書かせたら補助者本人はやる気を失って当然です。
帰化申請に関する普段の事務や、事務所もろもろの雑務に加えて、記事のネタを考え、書いて投稿し、さらに後で僕のダメ出しまでされる訳ですから、だいぶ疲れる仕事であることは理解できます。
ブログを書くというのは、文章量や企画し推敲するといった内容を考えてみれば、入管や法務局などに提出する「理由書」や「嘆願書」を1本書くのと変わらないような作業です。
一方で、行政書士が理由書や嘆願書などの書類を作成する時の相場といえば「事前に簡単な整理(役所への届出や折衝)を行う必要のあるもの」で5万円くらい、「単に状況を文書で説明するだけのもの」で2,3万円ですから、後者と同じだしても、ブログ記事1本に2,3万円請求されても文句は言えないところです。
まあこれも、そんなに払うと事務所はつぶれますが、その何割かは書いてくれた量に応じて払ってあげないといけないでしょう。
ただ、毎日のようにあまり投稿されると、検索順位に逆効果であることが証明されていますから、ブログ代を沢山払わなくていい言い訳になります(^o^)v。
いずれにしても、うちの働きものの補助者が仕事が多すぎて逃げ出さないよう、正当な給料やボーナスは出してあげないといけないなあと、ケチはケチなりに悩んでいる今日この頃です。