家族全員や親族一緒に帰化申請するときの注意点

 同居する家族全員で帰化申請をしようと考える時の注意点というのは、一つ一つ挙げて行くとキリがありません。
 ブログとかホームページで「本当の」注意点が判るならこの世に行政書士は要りません。ひとりの人の暮らしや履歴を面談で聞いて、何千ポイントとか何万ポイントという注意点の「どれに該当するのか」を判断して依頼者を守っていくのが行政書士の務めです。

 ただし、ひとつ確実に言える注意点は、家族内の一人で帰化申請をするよりも、家族全員で帰化申請をする方が「注意点が増える」という注意点があります。

 申請者が増えるのだから審査すべき事項が増えるので当たり前。
 でも、その当たり前の事が理解できていなくて、損をする場合がよくあります。
 ひとりだけで申請していれば、比較的スムーズに進んだのに、許可や受付が遅くなってしまったとか、場合によっては、触れられずに済んでいた事実が明るみに出ることもあるでしょう。
 ひとりだけの申請でも生計や税金関係などは家族全員の状況を審査されますので手間はほとんど変わらないのですが、それでもひとりだけすることで救われるケースというのが現実には存在します。

 また、独立して別々に暮らす兄弟姉妹が一緒にするときにも、やはり同じように注意点が増えますので、注意しなければなりません。

 ただ、家族が全員で申請したり、行政書士の料金上のメリットは確かにあります。

 とくに、申請支援センターのように同居の家族追加が3万円で済むというような料金設定をしている場合には、上記の注意点をカバーできるのであれば、そりゃあ一緒に申請しなきゃ損でしょう。

 しかし、業者の中には、「家族が同時に申請する際は、『ひとりめの半額』」という料金設定をしている場合が多く、注意を払わないといけません。
 家族数人で申請する場合には、あっという間にものすごい料金になります。
 ひとり増えたら5万円というところもあります。

 そして、大抵そのような料金設定をしている場合には、フルサポートとか、簡易サポートとか、段階を付けて、「ほとんど重要な仕事をしないような商品」をすごく安価に見せかけて売っている場合が多いです。
 オプションというか、することが増えるほど値段が上がっていくのです。
 年齢が1歳あがるごとに料金もあがるという事務所もあります。

 はじめ、安いな、と思って、気が付いたら、少しも安くなかったという、ヤフオク状態。

 身分関係をきちんとしていきましょう、という帰化申請と言う仕事に、オプションとか段階があってよいものなのかなあと個人的には思います。
 そりゃあ、うちも責任の無いような仕事をして安い金額で客を募りたいところですが、ぐっと押しとどまっています。
 申請支援センターに相談されるお客さんには、きちんと日本国籍を取得させて差し上げたいですから。

 うちは、しっかりと相場の値段を取りますが、領事館費用とか、官公庁手数料のほとんどが、なんと「料金に込み!」ですから、自分では良心的だと思っていますよ。

 まあ、あんまり値段のことを強調すると、開業して間もない安売り業者と間違われますので、このくらいにしておきましょう。
 ASC申請支援センターは、実績と実力で勝負です(笑)。