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帰化申請と申しますのは、極論すると誰でもすることができる申請ですので、自分でやってダメなものが行政書士のお陰でオッケーになる事はそんなに頻繁にあるものではありません。帰化申請書類の収集上での細かい手続き上でも、同じことが言えます。
外国人の方が申請支援センターに依頼して「得をする」事と言えば、せいぜい手際が良い事と、帰化が許可になるまでカラッとドライな気分で居られる事ぐらいでしょう(笑)。
でも、今日はちょっとお役に立てた事がありました。
先程の記事で書いた通り今日は申請が受け付けられるかどうかの瀬戸際の案件2件で頭が一杯になりながら証明書類を集めに回っていました。東灘区役所で交付請求書を山ほど書いていましたところ、別の、遠方の依頼者の方から電話が入りました。
本人は先日所得税の修正申告をなさった後の住民税の状況確認の為に町役場へ出向かれていました。ちなみに、修正申告をしないといけない状況自体が帰化に大きなマイナスですので本来帰化をあきらめるべき状況なのですが、様々な事情を加味し前に進めるため頑張っているのです。ただ、個々の事情なんぞは法務局は歯牙にもかけませんから、本人申請の場合にはあきらめてください。
今日ご本人が実際に税務課に足を運んで確認されたところでは未だデータは届いておらず個別に税務署へ、それも「この時期に」督促をするようなことはできませんと言われ、かつ少なくとも1ヶ月半、場合によっては、6月の年度変わりの時期まで証明はできないかも知れませんと聞いて、途方にくれてその場から僕に電話して来られたのです。
まあ公吏がいちどダメと言ったものを撤回することはあまり期待が持てないのですが、実際同様の事態は何度も経験しているので、駄目元と思ってその職員に電話をつないでみなはれ、と申し上げました。
無論、恫喝も人情に訴えることも通る相手ではありません。さらに職員のプライドも守りながら、論理的な提案をしたところ、あっさりと帰化申請者の目的は達せられました。
まあ、たまにはお役に立てたかなと存じます。