6月は帰化申請受付ラッシュの月

 帰化申請のラッシュと言っても、6月が帰化のご依頼がとくに多い月であるわけではありません。
 むしろ年度変わり前後の3月4月に比べれば例年穏やかな月です。
 ラッシュというのは申請支援センターの帰化申請業務スケジュール上での帰化申請の「受付」のラッシュのことです。
 
 帰化申請は60~80種類ぐらいの添付書類があり(全ての書類がどの方にも当てはまるわけではありません)、もともと提出書類の多い申請ですが、それでもできる限り審査を受ける資料は少ない方が良いです。

 これは少ない方が集めるのが楽という単純な理由からではありません。

 資料が増える事は審査する項目が増えるという事なので、帰化条件に不適合な事実が判明する可能性が上がるわけであり、また、法務局職員の仕事も増え審査が長くなる要因となります。

 6月は住民税の年度変わりの時期であり、新年度の課税証明書が交付され特徴の方は完納した年度が増えます。新年度の証明書が交付される日は、自治体によって違い、帰化申請者本人や勤務先の状況によって変わりますが、アバウトに申し上げるとこの時期であることには違いはありません。

 住民税については原則だけを言うと、とりあえず直近1年間の納税証明書・課税証明書を提出する決まりになっていて昔の大阪法務局では完納しているかどうかにか変わり無く期限到来未納額が無ければ受付してくれていましたが、一昨年来、直近の課税証明書と完納した直近年度の納税証明書を提出するようになって、直近1年度ではあるのですが実質上直近2年度分を審査している現状です。

 ところが受付が終わった後ですぐに6月を越える場合には新年度分を求められる事がほとんどなので、年度変わり直前に受付られた案件では、結局3年度分の書類をを提出し審査を受ける事となります。

 ですから、どうせ5月末に受け付けられる案件では、ほんの少し待って新年度の書類で進めた方が余程コンパクトな審査となるわけです。
 ただ、何がなんでも新年度、というものではなく、住民税の事だけでスケジュールを考えるのもナンセンスな事なので、申請支援センターではおひとりおひとりの状況に応じて、待った方が有利な人、前年度中に受付されるべき人を判断して受付スケジュールをコントロールをします。

 しかし、3年前の住民税書類が初期書類に入って来ないということは有利になることが多く、どうしても6月は帰化申請の受付ラッシュとなってしまうわけです。

 と。
 
 こう書くと、必ず「悪い事を思い付く」人がいます。
 3年前の税務関係に問題がある時は、新年度になると見逃されるんちゃうかと。

 残念ながら、年度が変わろうが変わろうまいが、悪事は全てばれて、不許可になるように帰化申請のシステムはできています。
 うちも、新年度になるからと言っても、それ以前であっても税金の瑕疵がある場合には、うるさくうるさく申し上げ、ご本人に私のアドバイスに従って必死に動いていただいています。
 その上で、帰化申請書に添付する書類としてのみダウンサイジングしているのです。

 そして、それを真面目に長年積み重ねて来ているので、蚊の重さ程度には法務局に対して申請支援センターの信用が積み重なっているだけのことです。

 今日のブログを読まれて「3年前の悪行がバレずにラッキー!」と考えた人は、帰化申請する資格も値打ちもありません。それは、現在進行形で悪人だからです。帰化はあきらめて下さい。

 今、心を入れかえて真面目な普通の日本人になろう!と思った人は、下記の申請支援センターの相談会の予約を取って下さい。

 帰化申請相談会のページ