申請支援センターに帰化申請を依頼していなければ再婚できない状態にあったかも

 ニューカマーの中国人の方でもあまりに長い期間日本に住み続けている人の場合、IDが失効し公安や民生局の登録が見つからない為に公証処で何ひとつ公証書が交付されないことがあります。
 このような際には帰化申請のコツがわかっていないとお手上げとなることも多く、計画立ててすべき事を順番に行って行ける人でないと、縦しんば帰化申請が受け付けられたとしても、それまでに非常に長い月日が掛かってしまう事でしょう。

 ちょうど今日帰化申請の準備書類の幾つかをご一緒に手配しに回ってきた案件がまさにそれで、中国での書類が何ひとつ発行されないという普通だったら頭を抱えるようなケースでした。実際、頭を抱えているのですが(笑)。

 それに加えて、親が日本で裁判離婚をされているのに、日中双方で離婚したことが登録されていない。

 だから、日本の離婚届記載事項証明書も上がらないし、離婚証が交付されていないため離婚公証書も出ない。もっとも、現在は領事館で離婚されているケースはもともと離婚公証書は原則、発行されないですけれども。

 身分関係に関する中国書類もないし、日本の書類で補完することもできない。
 じゃあ、どうしましょう、ということです。

 離婚については、本人のお母様と相談し今日離婚届を提出されることになりました。
 裁判離婚の場合には報告的届出期日が確定日付から10日以内と決められていますが、もうすでに12年経っています!懈怠は罪で、それに対する罰も法定されています。

 じゃあ、どうするの、ということですが、色々と慎重に手続きに関する根回しから始めたので、無事に届出が受付けられました。ほんとうに安心いたしました。

 お母様にとってみれば、もしも再婚したくても今日までは(法律上ではなく手続き上)再婚できない状況にあったわけで、ひとつ人生の選択肢が増えたことと喜んでいただきました。

 まあ、簡単に書きましたが、本来、えらいことでしたね。