帰化申請に向けて相談にお越しになる度に幸せな顔になる

 昨日、約1年半振りにご相談に来られた方が、帰化申請の依頼をして帰られました。

 もともとは初めて帰化申請の相談に来られたのは3年くらい前の事でした。
 その頃は争訟に巻き込まれ大変な時期で、お仕事も無く、帰化申請どころか在留自体が危ぶまれる大変な状況でした。
 その際に今後在留を続けて行くためには「何をクリアし」「どうしていかなければならないか」をご説明し勇気付けて差し上げるのが精いっぱいのことでした。

 そして前回、昨年の相談の際には、その前にしたアドバイス通りに暮らしてきた結果、その後の在留更新を無事に終えることができ、また、これから新しい就職も決まりました、というご報告を受けました。
 ただ、特別永住者ならまだしも、それ以外の在留資格の方なので、就職が決まっただけではすぐ帰化申請をするというのもあまり良くないし、それ以外の問題もいくつかあったので、帰化申請を目指すためには、今後何をして行けば良いのかをアドバイスいたしました。

 それから1年半。(まあ、それほど待つ必要も無かったのですが)

 私のアドバイスを忠実に守って暮らされてきたので、いくつかの帰化条件を満たさない部分はあるものの、申請支援センターの支援を受けて修正していけば、今回は帰化申請できる状況になっていました。
 それでやっと帰化申請を受任したのです。

 何よりも、この方とお会いして来て一番感じたのは、会うたびに「表情」がどんどん明るくなっていかれることです。

 初めて、お越しになられていた失業時には、さすがに本当に暗く悲痛な表情でしたので、逆にこちらが本当に私のアドバイスを守って在留更新に至ることができるのだろうか、という心配をしたくらいでした。

 昨年、お越しになられた際には、幾分、マシな表情になっておられましたが、まだ今後の不安を抱えた表情でした。

 でも、今回来られて、申請支援センターの待合室で再会した時には、なんかこう「パッ」と幸せそうな空気が表情の中にあらわれていました。
 もちろん、今のお仕事自体はなかなかきつい仕事ではあるようで愚痴のひとつくらいは漏らされるのですが、労働者に対してきちんとした扱いをしてくれる良い会社であり、しんどい以外の不満はとくに募ってはいないようでした。

 「そんなもん、しんどいのは、どこで働いてても一緒やで!」
 と私が言い放っても、「そうですね。がんばります!」と笑顔で返せる余裕がそこにはありました。

 私もがんばって、早く帰化許可が下りるよう、懸命にがんばって差し上げたいと思います。