心配な帰化申請案件に限って問題が起こる

 この帰化申請ブログでもマーフィーの法則ネタを幾つか書いた気がします。

 マーフィーの法則には「悪い予感がすれば”何故か”必ずあたる」といった自嘲的な”不可抗力としての”事象が多いように感じますが、よく考えれば理屈が通るのじゃないかと思っています。

 そしてそれは数学的な確率の問題で解決すべきものではなく、実際にはもっと心理学的な解決が相応しいのではないかと、鬱病患者である僕は思っています。

 有名な「食パンはピーナッツバターを塗りたくった側を下にして落ちる」というマーフィーの法則の数学的な解決はバターの重みによる重心の偏りや表向いた状態からひっくり返って落ちるのだから裏返って当然といった必然性による理屈で解決するのですが、心理的な解決ではピーナッツバターが高価な絨毯にこびりついてショックだった事件は印象に深く残るがセーフだった事は忘れてしまうので心の中の統計上100%に近づくというわけです。

 帰化申請でも山のような案件をこなしていく中で、やはり例えば素行条件上などで許可と不許可のボーダーライン上にあって「何とか許可側に着地させて差し上げよう」とご本人の意識改革やお小言も含め修復作業に躍起になっている案件に限って新しい違反が発生したり判明することがあります。
 また、とくに子供が生まれるとかの急ぐ理由も無いのにご本人が「早くしたい、すぐしたい」と言われて、まあできる限り急いでさっさとこちらの準備を終わらせたのに本人がトロトロしたり早く進められない事件が発生したりして遅くなる事もよくあります。
 これらは、確実に存在する帰化申請業務上のマーフィーの法則といって間違いないでしょう。

 これらに科学的な理屈を付けるとすれば、ボーダーラインの人はもともと素行上問題のある人なので新たに素行上の問題を起こす確率が高くて当然だし、「早くしたい、早くしたい」と自分の都合だけ言って相手や周囲の状況を慮る能力のない人はダラダラしていて当然なのだと単にそれだけの事なのですが、あまり杓子定規に考えると、そういった方の案件を受けるのも嫌になってしまいます。

 ボーダーライン上にいる人と許可になる人の境はほんのわら半紙1枚程度の隔たりしかありません。また、誰だって1日でも早く帰化申請をしてしまいたい気持ちをお持ちである事はご自分から言われずとも理解していますしそう考えることは自然な事です。要は自分だけ特別扱いして欲しいというわがままを臆せずに言ってしまう人かどうかの違いだけですから、それだけで責めるのは可哀想です。

 そこで、心理的な解決として、ボーダーラインにある方でなくても交通違反をすることもあるんだと自分に言い聞かせ、またほとんどの方がダラダラして当たり前なんだと性悪説も理解する心を理解すれば少し気が楽になります。

 一生懸命やってあげてるのに!早くやってあげてるのに!と思うから印象深く心に刻まれ、「大変な案件に限って、よけいにハードルが高くなる」という帰化申請版マーフィーの法則となってしまうので、過剰な思い入れは捨てて、他の案件と同じ気持ちで臨むことで乗り切った方が良いですね。

 でも、難しい案件ほど、何とかしてあげないと!と燃えるのです。