なぜ単なる日本語ドリルでは帰化申請の日本語試験対策にならないのか?

 帰化申請では一般に小学校3,4年レベルの日本語力が必要などと言われることが多いです。

 実際に、どのぐらいのレベルの日本語力が求められるのかはまた別の機会にお話しするとして、帰化申請の日本語試験対策として、単に日本語ドリルで練習するだけではいけない、とよく言われます。帰化申請の専門家である行政書士としては常識のひとつです。

 では、なぜ日本語ドリルでは足りないのでしょうか?

 ひとつには、日本語のドリルは、日本人の子供が「何年もかけて」日本語を上達するために組まれたプログラムであることから、帰化申請を目前に控えた申請者が取組んでいくには少し時間的な余裕がなさすぎることです。

 そして、もうひとつ大事なことは、日本語ドリルは、ある程度白紙の状態の子供が練習するためのものなのですが、帰化申請を考えられている申請者は既にある程度の日本語を身につけています。
 ところが困ったことに、その身につけた日本語が間違ってしまっており、いわば、日本語力の「修正」をしていく作業が、帰化申請の際には必要だからなのです。

 癖といいますか、その問題あるポイントは、どこの国から来られた方なのかで違ってくるため、「短期間において」軌道修正する事が本当に難しく、逆に、白紙の状態から日本語の練習をしていただいた方が早いのではないか、と感じることさえあります。

 わたしたち行政書士も、それをふまえて対応していかなければならないので、なかなか大変なのです。
 帰化申請は、ある意味、時間との戦いでもあるのですから。

参考リンク:
帰化申請の日本語条件

帰化申請条件

提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」