今、夕方にやっと出掛ける電車内で予約投稿の記事を書いていますが、今日は溜まりまくった帰化申請の事務仕事三昧の一日でした。
行政書士としての帰化申請業務というのは普通にコスト計算をすると帰化申請料金は特別永住者でサラリーマン世帯の方で23万円程度掛かります。
これが何十年も続いた行政書士会の行政書士業務の標準的な報酬額の基本となっていました。
しかし独禁法に基づいて料金を自由化することになり「日本生まれの特別永住者世帯に限り」サラリーマン世帯については、郵送請求及び請求業務の効率化を主体としたコストカットにより、20万円弱の金額にまで値段を下げる事を実現した世代が出てきました。10年余り前の事です。
申請支援センターもそのひとつです。
その頃は、現在のように帰化申請の報酬額をインターネットで公表するような事務所はありませんでした。実際、帰化申請というのは案件によっては100万円を貰っても合わない案件も存在しますから、殊、帰化申請業務に限って申せば、行政書士の報酬額を一律に定めること自体、ほんとうは、今でさえ難しい事なのです。
ただ、10年ほど前には、行政書士がすべき帰化申請の手続き(・・・これはとりあえず法務局から言われたことをこなして行くだけという、素人業務とは違います)を全てきちっとこなしながら、どうやってコストカットしていこうかと皆、知恵を絞ったものでした。
現在の帰化申請とは違って外国人登録原票記載事項証明書という必ず足を運ばなくてはならない書類があったので、まずは居住地を中心にどのように効率的に早く帰化申請を終わらせるかを柱として、受任したたら仕事の段取りを考えたものでした。
そして、原票を取得する役所から遠隔操作できる以外の役所の書類についてはできるだけ郵送請求をする、と言うのが数あるコストカット策のひとつでした。帰化申請で一番のコストは人件費ですから、いかにして個別の帰化申請に時間をかけないかという事が最大のポイントなのです。
しかし、スケールメリットが活かせるだけの受任数と、郵送請求に関するルーチンワークが確立し、かつ、環境が整っていないと、実際に足を運んだ方がコストが安いという結果になり、それなら行政書士会が決めていた23万程度の金額設定をしておかないと、仕事をすればするほど苦しくなる状況となります。
20万を切る料金設定をするなら、どのような仕事をするか決まっていなければ、へたをすると、時給が1,000円とか500円という仕事となってしまい、事務所運営するよりもコンビニかなんかで働いた方がよっぽどましという状況となり、実際にコンビニバイトで食いつないでる間にバカらしくなって行政書士を廃業される方も後を絶ちません。
まあいずれにしてもそんなわけで、コストカット努力の為に、今日は溜まりにたまっていた郵送請求分の発送に終日追い回されておりました。