帰化と婚外子、嫡出子

 今日、平成25年9月4日のブログは、婚外子の相続分が嫡出子の半分とされている民法の規定が憲法違反であるとの最高裁判決が出たという記事で、どこも賑わっていることでしょう。

 ちょうど今日は夕方までの帰化申請相談を終えた足で弁護士事務所に急ぎ、親子関係不存在確認の訴えに関する打ち合わせをしてまいりましたが、そこでもこの婚外子相続分に関する裁判が話題にのぼったことは言うまでもありません。

 帰化申請の審査において(許可になるかならないかという話において、という意味です)、婚外子であるということのみで、嫡出子に比べて不利になるようなことはありません。
 単なる婚外子であることは、あまり気にすることでもありません。

 帰化における身分関係で一番問題となるのは、母が再婚で前の夫と離婚できていない間に、別の本当の父の子として生まれてきた場合です。
 母の前婚において嫡出推定される父と、真実の父の、ふたりの父を持つ場合なのです。
 親子関係不存在確認の訴えを起こして、間違った父との関係を切らなければ、帰化申請は「絶対に」受け付けてもらえません。

 このような場合でも、親心からその事実は子である本人には伏せられていることがほとんどですので、帰化相談会にお越しになられた際には、大抵、ご存じありません。
 今日の、要裁判案件においても、帰化申請の依頼者の方は、私がこの話をしたときに笑い飛ばしておられましたが、その後に、シビアな現実に直面されたのです。

 こういったケースでは、半数くらいの方が、ただ悲観して、帰化申請自体をあきらめてしまわれることも多いです。なぜなら、長い時間と、多額の費用が、帰化申請とは別に発生するからです。

 しかし、今回の依頼者の方は、賢明なことに、将来の幸せのために、ぐずぐずすることなく早く対処した方が得策であることに自ら気付き、行動を起こすことを決心されたのでした。

 本人がやる気になられさえすれば、サポート体制は万全ですので、今回の案件は、スムーズに進むことでしょう。
 ASC申請支援センターに相談に来られたからこそ、うまく行く案件のひとつです。

 

提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」