なぜ新しい在留制度の初日に、それも窓口が混雑している可能性があるにも関わらず、外国人住民票の交付請求に行ったのかというと、今後の円滑な帰化申請業務の遂行のために調査しておきたかった事があったからです。とくに大阪市内での外国人住民票の交付手続きの取り扱いについて調べておきたいことがありました。
在留制度変更前から計画していた確認事項は次のとおり。
①行政書士の職務請求書が外国人住民票請求に「スムーズに」使用できるか。
②行政書士の職務請求書が個人票にも家族票にも使用できるか。
③行政書士の職務請求書が詳細事項の特記を求める場合にも使用できるか。
④外国人住民票が大阪市内他区窓口や、サービスカウンターから請求できるか。
⑤外国人住民票に詳細事項の特記を求める場合にも他区窓口等から請求できるか。
⑥外国人住民票の家族票に詳細事項の特記が可能か。
⑦外国人住民票の実際の記載内容(帰化申請の要求にどこまで応えられるか)
当初はこれに加えて、
⑧外国人住民票の広域請求が可能か。
⑨外国人住民票に詳細事項の特記を求める場合にも広域請求が可能か。
も調査する予定でしたが、昨日の記事に書いた通り、⑧については待機期間が設けられており、それ以前の話として、⑨自体が不可能であり広域請求外国人住民票には基本事項の記載のみしかなされないことが事前に判明したため、調査は中止しました。せっかく遠方、岐阜県の帰化申請案件も準備していたのですが少し残念です。
そして、帰化申請者の居住地は大阪市西区と天王寺区であり、私が訪問したのは大阪市中央区役所でした。西区の単身者世帯と、天王寺区の家族世帯を、他区である中央区窓口から請求するのです。サービスカウンターを選ばなかったのは、サービスカウンターは、区役所窓口に比べて手際が悪いからです。
①から③までは、来年平成25年1月に刷新が予定されている行政書士職務請求書の変更点を確認するだけで、間違いなく全て可能であることは予測できたことですが、やはり、実際に使用してみるまでは、温度がわかりません。
今でこそ、どこの市役所や区役所に帰化申請の必要書類収集のために職務請求書を出しても、窓口に訝られる事は少なくなりましたが、日本人の案件でも、ひと昔前までは「受付できるか、上司に聞いてまいりますので、少々お待ち下さい。」というようなことが結構頻繁にありました。
また、外国人登録原票は行政書士の職務請求書では職権請求することができず、長い間、わざわざ委任状をもらって請求していた苦労を続けてきた身としては、住民基本台帳制度の支配下に置かれたので間違いなく職務請求できるだろうと頭ではわかっていても、やはり実際に交付されてみないことには、心の中に怪しむ気持ちをぬぐい去ることができないのです。
④⑤⑥については、外国人登録原票時代には、⑤が不可能であり、さらに法律上郵送請求もできないため、結局は、帰化申請者の住所地を管轄する市区町村役場へ、わざわざ足を運ぶ必要がありました。また、⑥についても外国人登録原票記載事項証明書の家族票には、例えば5年内の居住歴は記載できませんでした。
今だから話せる申請支援センターのコストその他諸々のカット策としては、住所地の区役所から全書類を請求するという方法を取っていました。月に数件ほどまでしか受任されない事務所さんではほとんど気にする必要のない話かもしれませんが、帰化申請「作業」の効率化はASC申請支援センターでは深刻な問題なのです。
ライン仕事の工場のように、毎日、仕事の優先順位と生産管理に気を配っていなければならないのは、正直かなりのプレッシャーです。結局、気が小さいので、徹夜ばかりして間に合わせる日々です。計画できているんだから寝ればいいものを。
いずれにしても、外国人登録原票時代に不可能だったことが、色々と可能となりそうなので、つかの間、よろこんでおりました。
⑦の内容を確認するまでは。
調査の結果については、後日、またお話しいたしましょう。
参考リンク:
帰化申請必要書類・添付書類
提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」