在留制度変更を前に法務局は連日帰化申請相談で賑わっています

 平成24年7月9日からの新しい在留制度への変更を前に、大阪法務局も連日、帰化申請の受付や相談で賑わっています。

 よほど生計が苦しい人でなければ、自分で申請するような無謀な人も少なくなったので、行政書士と一緒に来られる人が多いですから、狭い待ち合いはすぐに一杯になります。

 平素は帰化申請の受付や書類点検で法務局を訪れ控室で番号札を取るやいなや呼ばれることがほとんどなので、必ず「先に」帰化申請相談票に所定の事項を記入してから番号札を引くのですが、ここのところ、帰化相談の番号札を引いた後に珍しく待たされる状況が続いています。

 また、午前中、とくに10時までは国籍課帰化申請相談室待合室はたいていガラガラなのですが、この1,2週間はその時間帯でも少し待つことさえあります。

 本日は夕方に参りましたが、やはり待ち時間がありました。
 法務局の帰化相談受付は4時までですが、一般の素人の方は「4時まで」と聞くと4時までに入れば良いと勘違いされますが、少なくとも行政書士は法務局の事情も考慮する必要がありますので、「帰化申請の受付や書類点検を済ますのが4時」の計算で入室します。
 簡素な帰化申請案件の点検であっても午後3時30分まで、少しボリュームがある点検や受付なら3時頃までに入るのが、相談員の方の都合も考えたマナーです。

 今日も前の仕事が長引いてしまい、コスモスクエア(入国管理局)から駆け足で法務局にすべり込んだのですが、それでも3時過ぎに入りました。

 追送書類があったので先にそちらを済ませた後、込み具合から少し思案しましたが、ちょっと確認しておきたい案件があったため、3時過ぎだから罰があたらんだろうと、番号を引きました。

 番号札は、41。

 帰化申請数が減ってきた東北震災以降では、まあまあ多い数字です。そして1時間近く待ち時間があり、結局、順番が回ってきたのは4時前となり、結局相談員対応ではなく職員対応となりました。

 ちょっとした、新在留制度特需、ですね。

 でも、2007年末に比べれば、まあ、たいしたことのない特需です。
 韓国民法改正で、韓国戸籍制度が廃止され、家族関係登録簿制度に移行する直前だった2007年末の際は、確か、連日「75」とか「80」といった数字が続いていた記憶があります。

 法務局の帰化申請相談の営業時間は7時間半(途中、お昼は交代勤務)なので、1時間あたり平均10件の相談だったわけです。大阪の相談員さんは4名体制(日によって3名)であり、また帰化受付が重なれば受付に席を譲りますので1時間当たり、お1人が3件ほどこなされていた計算ですね。

 申請支援センターの相談会では条件判断だけで、ひとり平均30,40分から2時間ほど掛かります。帰化条件を満たしていなければ書類を提出させてから落とせばよい法務局と違って、必ず、許可を通さないといけないですから、法務局よりも入念に条件判断のチェックをする必要があるためです。

 さらに言うと、帰化申請必要書類の紹介と、申請書(下書き)の書き方のレクチャーは、受任後の別の時間に、2時間から3時間ほど掛けます。書類作成の「コツ」をひとつひとつ伝えていたら、どうしてもそのくらいになります。

 法務局では、国籍法の説明と、帰化条件の「簡単な」判断、書類の説明を全て一緒に行いますから、先述の1時間に3件は十分な説明をしていたら、とてもこなせる数ではありません。中にはとんでもない案件もありますから、一日が終わるころには、相談員さんは頭がくらくらされていることだったろうと存じます。

 

提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」