中国人の帰化申請書類の書式が厳格化

 昨日、新しい帰化申請必要書類一覧表をアップロードしたばかりですが、前の一覧表と比較してみると、細かく修正されている部分が「いっぱい」あります。

 そのうちのひとつに、中国人が帰化申請をする際に添付する親族関係公証書の書式について、厳格な注文がちゃんと付加されていました。
 台湾の戸籍謄本の説明が変更になっていることの方が、今回の台湾戸籍の書式変更との関係上で非常に興味深いのですが、それは少し先の楽しみとして置いておいて、今日は中国の書類を説明しておきましょう。

 もともと、数年前までは、親族関係公証書は、帰化申請者本人が関係人となっている書式であっても、とくに文句も言われずに受け付けられていたことも多かったのですが、平成26年度版帰化申請一覧表ではわざわざ「申請者として」と記載されています。

 申請支援センターでは、文句が出ていなかった頃から、当センターへの依頼者の中国人の方には、代理権限をきちんと使って申請人とした公証書を作成するように指示いたしておりました。
 これまでも、ずっと真面目に、申請者名義の親族関係公証書を提出し続けてきたのです。

 なぜなら、例えば、韓国の家族関係証明書においても、父の家族関係証明書と、母の家族関係証明書では、内容が違う場合があるため、日本の戸籍を作成するうえで重要な続柄の確認のためには、両親双方の家族関係証明書を提出する必要があるところ、中国においての親族関係公証書の名義が母であったり、父であったりする場合であれば、両親双方を中心とした親族関係公証書が必要になってしまう理屈であるからです。
 韓国では、子供側の家族関係証明書には自分の兄弟姉妹の状況が記載されませんから父母双方の家族関係証明書を添付せざるを得ないのですが、せっかく制度として自分の親族関係公証書に兄弟姉妹の情報が載せることができる中国で、それを懈怠するわけには行きません。

 私たち行政書士が続けてきた事がスタンダードの扱いとなっていくことは、なかなか嬉しい気がします。

 多くの行政書士事務所が質の高い書類を提出し続けることで、帰化申請書類のレベルも上がり、違法な外国人が帰化申請しにくくなる状況になっていくことと存じます。