認知された子の日本国籍取得の届出を先週、久しぶりに提出しました。
帰化申請をしても良かったのですが、諸事情より国籍法三条届出(=認知された子の国籍取得届)を選択しました。
ASC申請支援センターでも、認知された子の国籍取得届出は年間ほんの数えるほどしか扱いません。帰化申請を50件こなす間に国籍法三条の届出が1件あるかないかという数です。
とくに国籍法三条届に関する経過措置が本年平成24年1月4日付をもって終了した後は全国的にも届出数が減少しているのではないかと存じます。
先週提出した大阪府下の支局においても、何と受付番号は「2番」でした!
帰化申請と同じように認知された子の国籍取得届出においても、受付番号は年初からの累計数ですから、平成24年も3分の2が過ぎようとしている8月後半という時期で2件しか受付されていないということなのです。
「届出」と聞いて、国籍業務に詳しくない行政書士の方は帰化「申請」よりも楽だと勘違いされている方が非常に沢山いらっしゃいますが(これは、各事務所の料金設定を見るとひとめでわかります。国籍法三条の届出が帰化申請よりも安い設定となっているのは国籍業務を知らない事務所であることが多いです。)、国籍法三条の届出は、はっきり申し上げて体力的にも精神的にも、帰化申請よりもよほど骨が折れます。
とりわけ、身分関係の確定が非常に大変です。
だって、「認知」が必要であったこと自体、ただならぬ状況なわけですから。
表面的な法律の文言だけを頭で理解しているだけで「認知なんて、どうってことないじゃないの」と麻痺しているようでは行政書士として良い仕事はできません。依頼者になり代わって「えらいこっちゃ」と感じる”普通力”が要求される仕事なのです。
一般の(任意)認知には任意認知における、裁判認知(強制認知)には裁判認知における国籍取得届上の留意点があり、なかなか一筋縄ではいきません。
今回の国籍法三条届出では、裁判認知案件だったのですが、裁判は上手く進み強制認知を勝ち取ったのですが、その裁判自体が韓国法上、瑕疵のある請求であったために、昨年末、本人(お母さん)が国籍法三条の届出をしようと法務局に自分自身で相談されたところ、受付の条件を満たしていないことが判明したため、本人が届出をあきらめられた案件でした。
そして、4月前後にASC申請支援センターの相談会に参加され、8月のお盆にやっと受付となったのです。
届出ですから、建前上は受付イコール届出ではありますが、現実を申し上げると、国籍法三条の届出には審査があります。
審査が無事通過したら、また少しお話ししたいと存じます。
参考リンク:認知された子の日本国籍取得の届出
提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」