警備会社の保守が無いと帰化申請業務に携われない

 帰化申請業務を行って行く上で最低限のコンプライアンスは帰化申請者の情報を守る事です。

 数ある行政書士業務の中でも、とくにこの帰化に関する仕事は、韓国籍やその他の国籍を持つ申請者の出生から申請までの、否、出生時どころか、祖父母の代まで遡るような人生の歴史を扱わなければなりません。
 いわばプライバシーの塊を背負って、毎日のルーチンをこなしているのです。

 行政書士法に定められた守秘義務を守る事は当たり前の事で、加えて、幾重にも厳重な情報管理が求められるのです。

 そのひとつが、警備会社による事務所の保守です。

 帰化申請を扱っている事務所をインターネットで見つけると、どんな行政書士事務所なのか、日本行政書士会連合会の行政書士検索で調べたり、グーグルマップで住所地の写真を見たりするのですが、中には警備会社といったレベルではなく、どうやって生活と行政書士業務を分けているんだろうと思われるような画像が出てくることもあります。

 私も行政書士になったばかりの頃は自宅開業でした。
 なけなしの貯金をはたいて自宅応接間を開業し、鍵の掛かるロッカーを調達して、何とか格好を付けて仕事をしていたのですが、帰化業務が増えるにつれ、自宅に泥棒でも入って発見が遅れたら大変なことになることは自明の理であり、毎日、恐々として暮らしておりました。

 都心に事務所を移せる事になったとき、事務所探しの上で真っ先に考えたのは、ごめんなさい(笑)「法務局のとなり」!。次に考えたのが、セキュリティ会社に守られたビルであることでした。

 ①都心で、②法務局の隣で、③ALSOKとなると、やはりそれなりの金額が毎月掛かるのですが、当時の私はよく清水の舞台から飛び立つ決意をしたものです。

 おかげで、よくセキュリティをかけたまま入室して、アルソックに叱られています。でも、2、3分で私を叱りに駆けつけてくれるということは、本当に安心でございますね。汗