帰化申請に使う昨日の珍しい韓国戸籍(除籍)の検証

 昨日、この帰化申請ブログでご紹介した珍しい韓国戸籍についての後日譚です。

 手書き横書き韓国戸籍の書式で始まった除籍謄本が、途中から電算移記後の除籍書式に変わってしまうという体裁なのでした。

 さて、単なる乱丁だったのか、本当にそのような形で韓国戸籍(家族関係登録簿)に記載されているのか?

 駐大阪韓国総領事館に月曜から三連続で通いつめた最終日の今日、先ずは本日の領事館訪問の目的たる家族関係証明書と除籍謄本を取って、一昨日間違って交付された証明書の差し替えも行ってから、この気になる「珍しい除籍謄本」の正体を確かめました。

 ちょうど今日の担当窓口の職員さんは2階でも最古参で、途中数年間は2階窓口を離れておられたものの十数年前から窓口業務を担当されている方なので、真偽の検証には最適のシチュエーションでした。

 「僕も初めて見た書式なのですが」と苦笑いしながら、さっそく昨日の除籍を見せて、ただし個別番号とページ番号から乱丁の可能性は少ない事を伝えましたら大層不思議がられて「私もこんなの初めて見ました」とおっしゃる。窓口の中で他の方にも状況を説明されたら隣の職員さんも「ワオ!」と小さく驚かれました。

 でも、紙の証明書だけでは乱丁かもしれないので実際にモニターで見たり、再度プリントアウトして確認して下さいましたが、結果はやはり間違いなくデータ上から手書き横書き除籍と電算化除籍が融合されていました。

 本当に「ワオ!」ですね。

 申請支援センターでは、過去に戸籍制度のあった時代から何万通という家族関係証明書や除籍謄本を見てきました。

 これまでの経験の中で、明治31年式戸籍に大正4年式戸籍乙号が継ぎ足されるのは当たり前に存在し、明治19年式戸籍甲号で始まったものが明治31年戸籍乙号を経て大正4年式戸籍乙号で終るなんてのも特に驚きはありません。

 ちょっと(と言うよりは、かなり)変わったものでは、明治31年式戸籍がタイプライター打ち横書き戸籍で終わっている除籍謄本と出会ったこともありますし、手書き横書き戸籍に明治31年式戸籍が後から接ぎ木された除籍も見た記憶があります。バックトゥザフューチャーですね(夢かな?)。

 しかし、どれもこれも現在の制度の中では電算情報中央管理所で画像データとして登録されている情報の開示だと僕は思っているんです。別途のデジタルデータの表紙を付して。

 僕の想像では電算化除籍や家族関係登録簿の内容はデジタルデータとして管理されているのだと思います。だから、表紙は不要なんでしょう。

 ところが、手書きの除籍(画像データ)と電算化除籍(デジタルデータ)の接ぎ木ができるシステムというのがいまいちよくわからない。
 技術的には簡単な事だと思いますが、システム構築時にそういった事を想定した開発予算をかけることはしないと思うのです。

 でも、現実に今日、存在が確認できた。

 どうやって、実現したか?

 考え得る一番近道、つまり低予算の方法は、(あくまで超レアケースへの対応に限っていえば)電算化除籍のページをアナログな画像データ化し、手書き除籍の画像データとまとめて保存した。

 これかなあと思います。

 いずれにしても、手書き電算混合除籍は乱丁ではなく実際に存在したのでした。

 さあ、駐大阪韓国総領事館3連戦を終えて明日(予約投稿時には今日ですが)は在大阪中国総領事館にいかなくっちゃ!