官報に掲載される帰化告示について、本日(日付をまたいだので正確には昨日)、ある地方公共団体の選挙管理委員会からお問い合わせがありました。
選挙管理委員会といえば、政治家の秘書時代には色々とお世話になっていた部署ですので、また知り合いの誰かが何かやらかしたのか、などと色めき立ってしまいましたが、行政書士事務所としての当方への純粋な帰化申請にかかわる質問でした。
公務員同士、法務大臣(法務省)なり法務局なりに問い合わせをすれば良いところですが、ただの帰化申請専門の行政書士事務所に問い合わせをしてくる事自体、直接聞けない事情が見え隠れするので、自治体名や、詳しい質問内容は伏せますが(正々堂々となぜ聞きたいのかとかも正直におっしゃられたので、真面目な人には配慮して差し上げます)、要は帰化告示の掲載ルールについてのご質問でした。
正確には「日本国に帰化を許可する件」として、帰化許可の官報告示はなされ、「この告示によって」帰化が許可されるのですが、毎日この官報告示をチェックするのが、申請支援センターの日課となっていますから、その中での私の認識を申し上げました。
長年の間、毎日官報を読んでいるものですから、私の回答にまず間違いはないものと自信はあったのですが、お話しした内容は法では定められていない部分の取り扱いについてのことでしたので、電話を切ってから、根拠を考えてみると釈然としない部分もあり、多忙の中悪いとは思いながら、国立印刷局と法務局に確認をしました。
法務局は当方と同じ見解ですが法的根拠が見当たらないというところまで同じ見解でした。一方で、国立印刷局も法的根拠には言及されませんでしたが、その見解について「過去に例外が無い」ということまで調査して言い切ってくれました。
現在は選管に媚を売る必要かない世界に暮らすようになっていますが、おせっかいな私は、選管に電話をして双方の見解も再度伝えておきました。
いずれの公務員の皆さんも、法律に基づいて仕事をすることを義務付けられているのに関わらず、法律に規定されていないことも判断していかないといけないのが、ご苦労なことだと存じます。
帰化申請でも、そのような部分が多く、「法律家」と違ったアプローチにより、われわれ「実務家」の手腕が試されるところです。
参考リンク:
帰化許可不許可
提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」