なんか昔のNHKで北から南からという番組があったような気がしますが、今日は申請支援センターからの帰化申請者の方が北海道と九州で同時に許可となられました。
北海道の方は札幌法務局管轄、九州の方は福岡法務局北九州支局管轄の帰化申請者でした。
人間の暮らしですから、帰化条件に完全にあてはまっているかどうかという判断は非常に微妙な判断を要し、どちらの帰化申請者の方も私自身は「OK!帰化条件該当」と判断を下して受任し、帰化申請受付から帰化面接に漕ぎ着けたものの、どちらの案件も許可になるまでは不安材料が全くないわけではなかったのです。
ですから、官報告示により私自身も安堵し胸を撫で下ろしました。
ところで、今日の帰化ブログの題名は「北から南から」といたしましたが、行政書士としては「北から南から」では、まったくの”失格”です。
行政書士の帰化申請業務上は、「帰化許可は北へ南へ」でなければなりません。
何度かこのブログでも触れていますが、帰化申請が許可になったら、帰化後の手続きについて早急に進めて行かなければならないので、帰化申請者自身である顧客からの朗報を待っている行政書士なんて、とんでもない素人です。
案件によっては、帰化許可後の手続きが遅れることがその後の人生や生活、仕事の上で大きなマイナスとなる事情があることも多いのです。
帰化は許可になったけれど・・・・、というのは行政書士として寂しいことです。
ところが、帰化許可の連絡を待っている行政書士は、結構多いのです。
年に1件とか2件とか帰化申請を扱っているうちは、もう許可が不安で毎日官報とにらめっこしていたものが、だんだんと受任数が増えてきたら、毎日官報とにらめっこするような悠長な事もできないし、「まあ、えっか」と手を抜き出すわけです。
帰化の許可を漏らさず知るためのシステムを構築していないのが原因です。
それでもたまに帰化受付案件がピークをむかえている際などに、私が許可確認をする前に本人が気付いて、こちらが連絡するより先に申請者からお礼の電話が入いり「負けてしもた~」と悔しい思いをすることがあるので、あまり偉そうにもできないかもしれません。
でも、基本は申請支援センター「から」の許可の連絡です。
今日の許可者の方は、双方とも2月終盤に帰化受付された方なので、帰化許可まで6か月ちょっとということですから、北も南も、平素の当方の平均あたりかなと感じます。
しかし、これらの地方でさえ長引かずに許可になっている中で、特別永住者でさえ平均して8か月近く掛かっている昨年秋あたりからの大阪・京都の審査の遅さは異常事態といえるのではないでしょうか。
確かに、マイナンバー制度などもあり帰化申請数の数は増加していますが、現実的な帰化申請数を数年間の同時期と比べてみてもそれほど劇的な増え方ではありませんし、10年前の申請者数と比べたら断然少ないです。
10年前は今より断然に多い数の帰化申請者を、断然に速いスピードで審査していました。当方の許可記録である「3ヶ月半!」もその頃に生まれました。
ですから、混んでいるという言い訳はできません。
ああ、なんか結局、愚痴ブログになってしまったなあ。
せっかく嬉しい話で始まったんですけれどねえ。