帰化申請の許可までマイナンバー提示を待ってくださった会社

 1,2か月ほど前に帰化申請が許可になった方の話です。

 平成28年年明け早々にマイナンバーカードか通知カードの提示を求める会社が多いであろう事を見越して、昨年4月直前は帰化申請の受付ラッシュでした。まあその頃に帰化申請をなさった韓国人特別永住者の方は会社に国籍や本名を伏せておきたいという当初の目的を達成されました。

 本件の方は既にその時期を越えて申請されましたから、当初より年明けはあきらめてくださいと念を押して始めた帰化申請で、案の定春になってからの帰化許可となりました。

 もともと時期を逸しているので急いても仕方無いはずなのですが、帰化後の手続きのレクチャーをしている中で、何となく帰化者の身分証明書の交付や、帰化届の手続きを急がれている感がありました。

 どなたも一日も早く手続きをしたい気持ちもわかりますが既に許可になった事ですし慌てる必要もないのと違いますか、と私が申し上げますと、実は、と切り出されました。

 その方のおっしゃられるには、会社の総務からはやはり年明け早々にマイナンバーカードの提示を求められたそうですが、直属の上司が話の分かる人で事情を話したところ「もっともな理由」を話して総務を押さえ込んでくださったそうです。

 この「もっともな理由」と言うのは、私が年末から年初にかけてお話しした理由だったかもしれません。
 この方がそうだったかは記憶に定かではないのですが、昨年11月の時点(当初の通知カード交付予定時期)で、まだ許可になっていなかった依頼者の方々から「何とか良い方法はありませんか」とお尋ねのあった場合に、自己責任で苦肉の策として会社に「これこれ」と説明するしかないですかねと何人かの方にお話しました。

 でも、会社に方便を策するのは決して褒められたことではないので、どうしてもあきらめきれないと方策を訪ねてこられた方にのみ、良薬ではないこととともにお伝えしたもので、こちらから依頼者全員に言ったわけでないので、この方にお話ししたかは忘れたのです。
 ただ、多くの方が本望を遂げられたことも事実ですし、逆にカミングアウトされてスッキリしましたわと笑顔で話された方もいらっしゃいます。

 マイナンバー制度が動き出した2,3年前から間に合う人間に合わない人様々なパターンを予期して対策を練ってきましたので概ね予定通りの幸せを、申請支援センターへの依頼者の方々にお運びできたものと自負します。
 今秋からの帰化に関する新事態にも備えていますよ(笑)

 それとは別のその次に来る来年の健康保険証統合から逆算すると今年9月の受付がタイムリミットやなあ、9月受付と言うことは7月8月に相談にお越しいただかないといかんなあ、などと思いめぐらしていたら、数ヵ月も前の古い自慢話を思い出したのでした。