中華人民共和国または中華民国にルーツを持つ外国人方の帰化申請においては、とくに生来の在日家庭において、国籍が中国なのか台湾なのかと言うことは非常に慎重に考えなければならない問題です。
帰化申請における必要書類については、身分関係を証明する書類と帰化条件該当性を証する書面がそれぞれ幾つもあります。
そして前者の瑕疵は論理的にどうしても取得不可能な場合に限り代替書類で許されたり省略されたりすることがありますが、後者については決して許されず揃えられない場合には帰化申請自体を諦めなければなりません。
帰化の国籍条件、つまり二重国籍を避けることができるかどうかを証するための公的書類も、帰化申請で絶対に省略できない書類のひとつです。
このため、帰化申請をする方が中国国籍として考えるべきなのか台湾国籍として考えるべきなのかという問題は、どちらの国が責任を持って国籍を証明してくれるのかというテーマに直結し、万が一、中華人民共和国からも中華民国からもそれを拒否された場合には帰化申請自体をあきらめなければならない深刻な問題なのです。