毎年4月の年度変わりの季節は帰化申請を扱う行政書士にとって大きな商機です。
新しい年度になって、子供が新学年になったり、就職時期を迎えたりして、やはり日本国籍の取得について帰化申請者が真剣に考えだす時期なのでしょう。
ただ、例年は3月頃より受任件数が急激に伸びるのですが、今年は3月度に顕著な伸びがなかったので、対前年同月比を計算して落ち込んでおりました。いまや、帰化申請もインターネット営業の新人さんが一気に増えてしまったので、まったく良い仕事ではなくなってしまったなあ、と嘆いていたのです。
しかし、この4月に入って急にお仕事が入り、帰化申請を中心に大小の仕事18件受任しましたので、なんとか挽回できたというところです。
でも、うち13件が過去の依頼者の親族や議員からの紹介など紹介案件でしたので、完全な新規の依頼者の方はあまり伸びてないのが現状なのでしょう。
いずれにしても、集中するとなかなか大変です。
昨年7月までの申請では、20件を越えないかぎりは、それほどプレッシャーもなかったのですが、入管制度改正後は重なると期日管理が大変になりました。
法務省への開示請求ひとつとっても、一般の方と同じレベルの仕事しかしていない(つまり、ちゃんと仕事をすると大変なことであることを気づいていない)場合にはそれほどでもないのでしょうけれど、法務省内での「処理」に気を使いながらの仕事は結構、骨が折れます。
おまけに、法務省からの書類の到着が1週間から半年とまちまちなので、「妊娠中だから、横入りで、5日間で申請」とか、依頼者や事務所の都合を考えてのスケジューリングができなくなってしまったのが一番痛いです。
登場人物や経営会社の多い少々ややこしい案件でも、依頼者との打ち合わせが頭に残っている間に一気呵成になすことができたものが、しばらく後に打ち合わせ帳を読み直して、もう一度案件について復習しなければならなくなりました。
帰化申請で何が一番大変かというと、申請者の正確な状況把握なのです。
ところが、いったん把握したものを忘却して、もういちど把握しなおすということは、はっきり言って、二度、帰化申請をするようなものです。
この大変さの感覚は、同時に少ない件数しか扱っていなければわからないものですね。
大手は一斉に値上げに踏み切るかもしれません。
今後、仕事をちゃんとやって値段が高い事務所と、安さだけで勝負する事務所に、ますます二極化していくことでしょう。
いずれにしても、GWウィークに入るまでに送った法務省への請求、20数通40人近い分が、一度に返ってくるであろう5月後半のことを考えると、少し頭が痛いですね。
参考リンク:
提供:帰化申請相談の「ASC申請支援センター」