翻訳が帰化申請に重たくのしかかる平成27年

 今日、日曜は朝から明日の神戸地方法務局尼崎支局の帰化申請書類点検の準備を完成させて別件の翻訳の校正を行い事務員にコピー作業をしてもらうための下準備を済ませてから、あとは翻訳作業にどっぷり没頭することができました。

 平素の日曜祝日は今日のように事務仕事のお片付け日なのですが、ここ2ヶ月程毎週毎週帰化申請依頼者との打合せを組んでしまっていたので、さすがに仕事が進まなくなり今日からゴールインウィークまでは絶対に日曜を空けようと固く心に誓いました。結局、すぐ挫折するのでしょうけれど(涙)。

 この帰化ブログでも何度も愚痴って来た通り、この気の狂いそうな状況の原因は、今年平成27年年初から全ての韓国人の帰化申請において「最低でも」帰化申請者本人の産まれた時まで全ての韓国除籍を提出するようになった事です。
 初度登録まで全てではなく、出生年月日まで全ての父母の所属する除籍です。さらに内容によってはもっと遡らなければなりません。

 もちろん、この事は帰化申請時に相続などに対応できる正確な日本の戸籍を作るためには当たり前の事ではあり、私自身も大阪府行政書士会での帰化申請実務講習で講義する時を初めとして機会がある毎に「将来の相続等に備えて、法務局から指示されなくても、現実に提出するかどうかは別として、ちゃんと調査しておくのが行政書士の務めでっせ!」と主張してきた事です。

 でも、入念な調査はするものの、家族関係登録簿記録事項証明書のうち基本9セットのみで済んでしまう帰化申請も多く、法務局で古い除籍を見せて「このように身分関係に何の問題も無いことは確認していますから提出の必要があれば何時でもご指示ください」と申し上げたら、法務局から「じゃあ受付後に担当がどうしても、と言う時はご協力下さい」という流れになって、最終的にそのまま何にも指示されないまま帰化が許可に至る、というのが典型的な流れでした。

 ところが、私が口酸っぱく「調査だけはしておきなはれ」と申し上げているにも関わらず、インターネットだけで仕事をされている行政書士の中には、廉価販売をするためであったり、知識が無いためであったりして、戸籍調査を十分に行わず、ええ加減に基本セットしか確認しないまま帰化申請を進めていかれるケースは多かったものと思われます。

 何故なら、キチンと韓国の戸籍調査をしていたら経費の方が帰化申請料金を上回るような金額を設定されているものを良く見かけたからです。
 10万程度の金額を掲げているのは、「私は帰化申請の経験がほとんど無いんです」と告白しているようなものです。
 最近はお客さんもインターネットで相場を研究されていますので、相談会で依頼者から「安売りの帰化申請でなかったのでこちらに決めました」等と仰られて照れ笑いする場面が良くあります。

 案の定、激安商法は一瞬インターネットに出てきても事務所運営を続けられるはずもなく、間もなく廃業されて消えていかれるか、いつのまにか値上げして行かれます。
 ただ、廃業した時はホームページもたたんでいって欲しいものですね。

 本題に戻って、法務省が韓国除籍謄本の遡及にうるさくなって来たのも、そのような戸籍調査を怠ったまま受け付けられる事例が続いてきた結果、その後の親族の帰化申請や相続において、現実に問題が発生し、日本戸籍の誤記載が堂々と野放しとなっている現状が顕在化してきたのではないかと考えています。

 韓国戸籍では大正戸籍から横書き戸籍になった際に除籍者は移記されず、更に続柄欄(家族との関係欄)には縦書きの時代の途中から長男二男などの出生順位は省略されるようになっていますから、更にその数代後の改製ともいえる家族関係登録簿記録事項諸証明書だけで日本の戸籍を作り続けていれば、昭和20年代あたりに婚姻により出て行った兄姉を数に入れず日本の戸籍が作られてしまう可能性など当然にあったわけです。

 それでも、法務局に提出せずとも皆がキチンとした戸籍調査を行っていれば混乱は防げたわけですが、一般の人が見よう見まねで行う帰化申請も多くあり、それに輪をかけて安売り業者がいい加減な申請を続けていれば、法務大臣も黙っちゃいられなかったのでしょう。

 結局、真面目にやっていた私も業務だけ忙しくなってしまって、アップアップしている毎日です。

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 当方も翻訳では、そこそこ安売りやってます(笑)