帰化申請用の韓国除籍謄本57ページを半日で翻訳!

 平成27年のシルバーウィークも終盤となって参りましたが、連休の前半が新規相談や依頼者との打ち合わせでつぶれてしまったので、後半は帰化申請書類の作成と翻訳に追われています。

 シルバーウィーク後半のノルマは帰化申請書3件と帰化用の翻訳1件だったのですが、問題はこの翻訳が若い方おひとりだけの帰化申請であるにも関わらず、韓国での戸籍整理のタイミングが万悪かったために、家族関係登録簿諸証明書と各種除籍謄本で57ページもあったことです。

 身分関係の審査が厳しくなった平成27年からの韓国人の帰化申請では韓国戸籍関係書類の翻訳が夫婦で100ページと言うような帰化申請も全然珍しいことではありませんが普段とくに時間を切って翻訳している訳でなく、逆に大量の翻訳だとどうせ1日で終わらないので他の仕事と平行して少しずつ進めて行くことの方が多いです。

 ただ、今回は事情があってどうしても連休明けの24日か25日には完成させておきたかったので、連休中のノルマに組み込みました。

 だいたいノルマというものは、特に僕のようなだらだらした人間にとっては、実現可能な数字をノルマとして課しても意味が無いので、僕のキャパの150~200%を詰め込みました。
 結論として、スケジュール的には今日中に翻訳は終わらせないと、他の帰化申請書類の作成がこなせません。

 今日は朝から奈良に墓参りだけ済ませ、家族でブランチに行って帰ってきてから仕事に取りかかったので、ヨーイドンと翻訳システムを開いたのがすでに午後に掛かっていました。

 約60ページ近くの翻訳ですから、平均1時間に4ページこなしたとしても(除籍を含めてですから、それでも結構速いスピードかと存じます)、単純計算で晩御飯とか休憩抜きで15時間くらいかかる算段ですから「昼から始めたら結局明日に持ち越すか、いつものように夜中の2時とか3時まで掛かるのかな」と半ばあきらめていました。

 でも、カラ元気を出して、お昼に翻訳に取り掛かる際に声を出して「目標、午後8時!」と自分で宣言しました(笑)。
 8時間程度で57ページをこなそうとすると、1時間当たり平均7ページ程度進めて行かなければなりません(爆笑)。まあ、無謀な宣言だと自分でも苦笑いしていました。

 ところが、この宣言がよかった!

 常日頃は8時とか目標を決めても結局夜中に掛かってしまって、夜中の2時とか3時に風呂入って晩御飯を食べながら自分の運命を愚痴るのがお決まりのパターンです。もちろんビールも入っていますので、ぶつぶつぶつぶつと先に寝た家族の悪口を独り言でつぶやいています。

 しかしながら、今日は違ったのです。

 8時には間に合いませんでしたけれど、9時になるまでには、57ページ全部終えちゃいました。

 まあ、普段は一時間7,8ページというスピードは我ながらありえない速さです。
 というのも、仮に家族関係諸証明書などで結構な早さを稼げたとしても、固有名詞や判読しずらい(というより全く読めない)箇所が出てきてつまずいた際には、地址や歴史から調べないといけないことも多く、1ページどころか、1ワード2時間かかるということがざらにあります。

 それが翻訳のこわさです。当方のように安い金額でやっているととてもペイできない。

 手抜きの翻訳事務所なら早いかもしれません。
 そのかわり、つまずいたときに「えいやっ!」でやってしまうから、あまり質の高い翻訳とはなりませんし、場合によっては、翻訳はできたものの、あとでエライ事になりかねません。

 よく耳にされることも多いと思いますが、「電算運営責任官の名前が、ピョン・ヘギョンとか、オ・セハとかカタカナで記載している翻訳者は、三流、あるいは、しろうと」という言葉があります。

 電算運営責任官の名前の漢字確定できない事が悪いのではありません。三流の理由は、それを調べる力が無かったり、調べようともしない翻訳者は、他のいろんな大事な部分で、きっと「手を抜いている」翻訳者であるという事を意味します。

 今日は、正真正銘手抜き無しで、1時間あたり7,8ページで進みました。
 この半分は僕の腕の良さで(笑)、半分は申請支援センターの翻訳システムのおかげです。
 どちらが欠けても無理でしょう。

 でも、単に、読みやすい原文で、詰まる部分が幸いにも無かったというだけかもしれませんね。
 2ページ5時間ということもよくあるのですから。
 あと、翻訳の入力が終わってから、打ち出しと、内容チェックと、製本という作業がまだ待ってますので、純粋に翻訳入力だけの計算です。
 まあ、韓国語の翻訳と言うのも、あまり割のいい仕事ではありません。

 いずれにしても、8時間ほどで、分厚い韓国除籍の束をやっつけてしまえたので、今日のこの達成感はなかなか味わえないレベルのものでございました。