韓国語翻訳だけのご依頼者から帰化許可のお礼

 昨日出掛けていると事務所から「帰化許可のお礼の電話がありました」と連絡が入りましたので、一瞬あせりました。

 何故あせったかというと、申請支援センターから帰化申請をなさった方については、帰化が許可になった時には極力「弊事務所から」帰化許可の連絡をして、帰化後の手続きを簡単に説明するからです。

 帰化案件によっては、帰化後の手続きを迅速に済まさなければならないケースもあり、依頼者からの帰化許可のお礼の電話等を悠長に待っているわけにはいきません。
 依頼者から許可の電話が入って「良かったですねえ」なんて世間話している方は帰化申請に慣れていない事務所です。

 でも、それだけ注意し豪語していても、たまに許可に気付かないことがあり、非常に恥ずかしい思いをする場面があります。

 昨日の電話も、てっきりそうだと思って、げんなりいたしました。

 しかし、事務所から相手の名前を聞いても記憶がない。
 ハテ、幾ら多忙でも帰化申請者の名前を忘れる事は無いだろうと思いつつ、着信番号を教えてもらいこちらから電話を掛けました。

 果たして、電話の主は1年ほど前の韓国書類の翻訳だけのご依頼者でした。

 申し訳ありませんが翻訳だけの依頼者は1ヶ月も経ったら忘れています。
 なにせ顔を合わす事もありませんし、最短なら15分程の電話のやり取りだけですので、翻訳を送付した瞬間に忘却モードとなります。

 ただ、今回の電話の方が言うには、僕から翻訳依頼の際に色々とアドバイスを貰って非常に役に立ったそうです。
 僕としては、お金を払って帰化申請自体をご依頼いただいた方と明確に差別化しなければならないので、翻訳のみの依頼者には「一切」アドバイスしない、アドバイスが欲しければ予約を取って有料相談を使うようにと、できるだけ「冷たくする」事を心掛けているのですが、たまたま虫の居所が良いときに電話を取ってしまったのかも知れませんねえ(笑)。
 実際、翻訳のみの依頼の方に電話のみでアドバイスをすることは危険で本人にとっても少しも得にならない事なのです。帰化をなめちゃいけない。

 さらに手前味噌な話ですが、翻訳を法務局に持っていったら「あ。これは隣の申請支援センターさんの翻訳ですね。精度が高くて安心です」と褒めてもらって、面接が雰囲気良く進んだそうです。
 まあこれも、年がら年中誤訳を出しまくっては補正しているので、法務局が皮肉を言っていただけかもしれません(笑)。

 まあ、何にしてもこうやって感謝してくださるような心掛けの方なので、帰化も許可になられて当然なのかもしれませんね。